だらしない妻と神経質な夫

ラブラブデート ﾘｸ ページ35

『わがまま言いたいんだけど...』

カ｢えっ！？めっちゃ嬉しい！なんでも聞くよ？教えて？｣

『...もう1回ディズニーデートしたいなぁ...とかってダメかな？』

カ｢行きます！！！｣


こうなったのが三日前。デートに行きたいと言ってくれたのが嬉しくてさっさとホテルを予約して断られないようにした。ホテルを取ったと伝えると拗ねちゃうと予想してたのにほんとに嬉しいありがとうって抱き締められちゃって...なんか俺めっちゃ...ずるいやつじゃん？

デート当日になっていつもの如くトミーに冷蔵庫の中身説明をしてる。


『...それで真ん中の段にチーズケーキ焼いてるので皆で食べて下さい』

ト｢おう、ありがとな〜｣

『私のわがままでカンタくん連れ出してほんとにすみません』

ト｢言っとくけど先輩は後輩にわがまま言われんの好きだぞ｣

『なるほど、ドMということで...』

ト｢お前はぁ！！笑｣

『嘘です。ありがとうございます。行ってきます！』

ト｢おーいってら！｣


タクシー来たら呼びますね〜って先出てっちゃったA。何だこのスムーズな日...


カ｢今日は全てがスムーズすぎる...怖い...｣

ト｢なんでか教えてやろうか？｣

カ｢なんで？｣

ト｢キイチがさ、お前の遠慮はカンタさんの為になってない！どう考えてもわがまま言われたい人なのに可哀想だ！ってチーのこと怒ったらしい笑｣

カ｢キイチ...なんかいいもん買ってやろ...｣

『タクシー来たよ〜』

カ｢すぐ行く！...キイチにありがとうって言っといて！｣

ト｢ははっ、了解笑｣


まじでトミーに着いてくる後輩良い奴ばっかだな...

タクシーでやって来た場所はもちろんディズニー。目をキラキラさせて俺を見つめる彼女の前と違うところは左手の薬指にリングが輝いていることだけだ。


『ん〜...寛太と2人で来れるの最後かなって思って...わがまま言ってよかった！』

カ｢え？何それ？めっちゃやなんだけど...｣


なんで急にそんなこと言うの？幸せの絶頂みたいな顔してたのに！！


『...え？妊活するから...次は子供と3人かなって意味で...』

カ｢...はっ！そういう事か！ごめん！マジでごめん！｣

『もう...しっかりしてよぉ...』


唇を尖らせる彼女の手を掴みパーク内に入るとつんつんしながらも握り返してくれた。今日はあんまり動画撮らないってのも同意してくれたしほんとにただのデートだ。嗚呼、もう今日って最高の日！！

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