だらしない妻と神経質な夫

＊ ページ24

『はざーす』

た｢おー、おはよ｣


レコスタに着くとボイトレの先生が寄ってきた


ボ｢調子はどう？｣

『今ならシャウト出来そうっすねぇ』

ボ｢しないでね〜？喉痛めるから笑｣

『ほんとにするバカ娘だと思われてる』

ボ｢Gold Diggerでいいの？ほんとに？笑｣

『それって先生が雑魚かったってことですか？』

ボ｢わーかった！セッションだよね？｣

『パパとセッションしまーす』

た｢俺が緊張する｣

『雑魚かよ』

た｢口悪い！！｣

カ｢どこで撮りますか？｣

た｢レコーディングは後でちゃんとするからドラムが置いてある部屋でとりあえず撮ろうかな？｣

カ｢分かりました｣


ちゃきっとしてるカンタくんめっちゃカッコイイんだが？被写体が私なんて照れちゃうなぁ...

マイクスタンドが設置されてその前に立つと途端に緊張してくる。


『あー、急に緊張する〜』

ボ｢アップしとく？｣

『ちょっとしたいです』


トレーナーの声に合わせて発生練習をして、だんだんいつも通りの声が出てくる。出来る出来る。


『っし、』

た｢じゃあカメラ回してもらって、自分のタイミングで歌いだして？｣

『はーい』


トレーナーはシンセの前に立ち、パパはドラムに腰掛けてる。私はサングラスを掛けて深呼吸。カンタくんと目が合って彼お得意のガッツポーズを貰うとマイクを掴んで歌い出した。


『She take my money when I'm in need(ピンチな時に彼女は俺の金を取る)
Yeah, she's a triflin' friend indeed(ああ、彼女はまさに無駄な友達)
Oh, she's a gold digger way over town(彼女は町の向こうに住む金目当ての女)
That digs on me(俺はいいカモさ)』


パパを指さすとバスドラムの音が始まる。あとは同じフレーズを歌うだけ。パパもノリノリでラップしてる。観客の彼らを見ると目が落ちそうなほど驚いててやってやったと思った。堂々と、それでいて自信満々にカメラに向かって歌う。気分は超一流歌手ってとこ？

曲が終わるとパパが立ち上がった


た｢Hey!You're on freek!(超イケてる!)｣

『That was fun!(楽しかった!)』


パパとハイタッチをするとカメラが止められてカンタくんが駆け寄ってくる


カ｢ねー！凄いよ！超かっこよかった！｣

『へへ、ありがと〜』

た｢ほんとに編集までやってくれるの？笑｣

カ｢やりたいです！｣

た｢じゃあお願いしようかな〜｣


こんな感じで私のPV出来ました！

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