だらしない妻と神経質な夫

＊ ページ19

夕方に始まった熱い熱い愛し合いが終わる頃にはとっくに日が暮れて、汗だらけで一緒にお風呂に入った。


『暑いし...腰に付けられたキスマが痛いんだが？』

カ｢俺のって痕なんだからいいじゃん｣

『腰に付ける痕は束縛を表す』

カ｢へ？そうなの？｣

『元彼の入れ知恵』


挑発するようにそう口に出すとムスッとして私を壁に押し付ける。


カ｢ほんとムカつく｣

『嫌い？』

カ｢大好き｣


私を覆うように壁に肘を付いてちゅちゅ、って可愛らしいキス。


カ｢好きって言って｣

『好き』

カ｢もっと｣

『大好き』


鼻が触れ合うほど近くで交わされるバカップルのような会話も、彼の腰を引き寄せた時にお腹に当たったモノも全てが私を馬鹿にする薬と化してる。シャワーが出っぱなしだからシャワールームは湯気で湿度が高すぎる。酸欠なのも原因だね。


『誘わないで...したくなっちゃう...』

カ｢俺今日は無限かもしれない｣

『スタミナ付いてる？笑』

カ｢それよりお嫁さんがかわいすぎる｣

『でもね...お腹空いた笑』

カ｢食欲に負けたわ｣

『寛太もお腹すいたでしょ？』

カ｢肉食おう｣

『連日肉で太っちゃうよ』

カ｢スタミナ付けるから｣

『夜用？笑』

カ｢夜用だよ笑｣

『お下品寛太くん。』

カ｢期待してるくせに｣


軽口叩きながら服を着てステーキハウスに入って2人で大きいサイズのワンプレートをシェア。


『ん〜♡』

カ｢そんな声出すな｣

『おいひぃ...超美味しい...』

カ｢ん、ビール飲みな？笑｣

『美味い肉にビールは最高に合う...』

カ｢ほら、ソースついてるよ笑｣

『今の超カッコイイ...落ちた...』

カ｢もう...今後やりにくいじゃん笑｣


多いかと思ったけど思ったよりペロリと食べ切って帰りにピザを1枚買うくらいにはお腹に余裕があった。


『まさか寛太が大食い出来るなんて...』

カ｢出来ないからね？笑｣

『なんでそんな今日食べる？』

カ｢激しい運動したから。｣

『帰ったら激しい運動するし？笑』

カ｢そういうこと笑｣

『もう！清楚なカンタくんどこ！？』

カ｢水溜りハウスに置いてきたわ笑｣

『ま、なんでもカッコイイけど』

カ｢可愛いの無理｣

『うるさいよ』


部屋に帰ってお酒を飲みながらただただカメラに向かって話し続けた。そして編集中には字幕入れをして、彼のパソコンが閉じられるとどちらともなく近寄りキスをする。

最高の新婚旅行だ...


(裏へ続く)

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