愛が止まんない。【QK】 (ページ19)

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日曜日【izw】ページ19

izwサイド

『好きです、伊沢さん』

そう言われた時、俺は、電流が走ったかのような衝撃が襲ってきた。
手が小刻みに震えている。

そりゃあ俺だって、告白されたことはある。
でも、今までとは違う。
何が違うのか、すぐにわかった。

今までは、【興味がなかった人】からの告白だった。
自分が好きになったら、自分からいく派だったから。
でも、今回初めて

【興味がある人】から告白されたのだ。

思えば俺は、Aちゃんと出会ってからずっと、心の中に、Aちゃんの存在があった。
また会えるかわからなかった、Aちゃんに。
心惹かれる自分が居たのだ。

『…ごめんなさい。一回しか会ったことのない人からそんなこと言われても、困りますよね』
そう言って、Aちゃんは哀しく笑う。
『…じゃあ！帰りますね。今日はありがとうございました。伊沢さんに出会えて、本当に嬉しかったです』

まって。
お願いだ、
俺も伝えたいことがあるんだ。

「待って…！」

口がやっと開いた…
『はい？』

俺も、俺もなんだ

「Aちゃん、俺もなんだ」
『…何がですか…？』
「あの日、君が俺を助けてくれた時から。俺の中でずっと君が居たんだ」
『…』

「俺も、君が好きだ。それに気付いた」

『えっ…』
Aちゃんは顔を上げる。
少し、涙が滲んでいるように見える。

「俺、ずっと君を探してたんだよ、昨年から。知らないでしょ？俺も、自分がただ感謝を伝えたいっていう建前で探してた」

でも、違った。

「探してたのは、もう一回君に会いたかったからなんだなって気付けたんだ」

「助けてくれてありがとう。俺は、君が好きです」

『ッ…』
見ると、Aちゃんの目から涙がポロポロと溢れていた。
「だ、大丈夫？！」
『いえッ…なんかっ…あれっ…？涙、が』
反射的にAちゃんを抱き締める。

『私達、両思いってことですか…？』
「うん、そうだね」
『付き合える…の…？』
「Aちゃんが良いならそうなるなぁ」
『ッ、じゃあ…また、会えるんですか？私達』
「当たり前」
『うれしっ…』
本当に嬉しそうな声を出すA。

…あぁ、福良さんたちに連絡しよう。
そんで、また、感謝を伝えなきゃ。
でも、一番感謝を伝えるべきは、Aだから。

ありがとう、命の恩人で俺の恋人さん。

-fin-