団子屋の看板娘は結野家の遠い親戚の陰陽師。【神威落ち】 (ページ23)

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第１６符　晴空の一人娘の決意　２ページ23

A『…私は最初から…江戸に来た時から楽なんてモノに溺れるつもりはありません。
ちゃんと“晴空家の娘”として恥じぬよう自立するために参ったのです。
弱き己を邪念と共に洗い流し、凛々しく強き自分になるために修行に参ったのです。
覚悟は決まっております…。

でも、でも、でも……』

沖田「…A？」

突然のAの様子に気づいた沖田は、彼女の名を呼んだ。

神楽「おい、サド！ Aをこれ以上、攻めんじゃねーアル！！」

ハテナな沖田に、この場で唯一
話の意味を理解してない神楽の的外れ発言が飛んできた。

沖田「黙れ、メス豚。てめーだけ話があってねぇのは、何故なんでィ…？」

神楽「知らないアル。Aの言ってる事、難しすぎて日本語かどうかも分かんなかったネ」

Aはしばらくして、話し出した。
だが、二人はこの発言を聞いた瞬間目が点になることになるのだ。

A『…でも、でも、でも！あの時はしょーがなかったばい！！
どうしてもあの時、厠行きたくてしょーがなくて邸中の厠一周したけど
全部満員電車だったばってん！だから邸出たのに、どこにも厠ないし…。
正直、晴明様の手違いのお話も何も聞いてないばい！！』

沖・神「…………((点目」

１０分後

A『…いつまで点になっとるんかいな？」

沖・神「…あっ。ええええええ！！？？」

A『いや、待ってたんかいっ!!!
つか、その「あっ」って何ですか、「あっ」って！！？？
さっき、ボケ私だったのに』

沖田「じゃあ訊くけど、あの「じゃねえばいいいいいいい!!!!」…っていうツッコミは？」

A『その時は心の中の自分とどうすれば自然に厠借りられるか
作戦を練ってたばってん！しいて言えば、脳内会議ばい』

神楽「…じゃあ、頭ん中での話は自問自答ってコトアルカ？」

A『我ながら、自分にツッコんでしまって…
気づいた時には、なぜか晴明様が死んでて…ｗｗ』←

沖田「おい、さりげに笑ってるぞ。お前の黒く腹が染まっていってるぞ～」

A『それでしめた！と思って、その隙に厠探しに行けたんばい！めでたし！』

神楽「いや、妹萌えのコトどうでもイイってか！？黒くじゃねーヨ！真っ黒いアル！
…妹萌えはこういったアル。 “就職先見つけて、自分で生きてけ”」

沖田「それただのおいだし」

A『…じゃあ、ココで働くばい。そゆことで』

沖・神「適当！！」