団子屋の看板娘は結野家の遠い親戚の陰陽師。【神威落ち】 (ページ19)

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第１３符　二つの「気分悪い」の意味ページ19

バキイイイイイイイイイ!!!!

晴明様をぶった後、Aは狂ったように勢いよく邸を飛び出した。

神楽「Aっ!!?」

神楽は追いかけようとしたが、晴明が止めた。

晴明「行くな、神楽・・・今は・・・今は、一人にさせてやってくれんか？」

神楽「・・・Aは傷ついたアルヨ・・・!?

Aはナ！
お前のために九州からごっさ遠くて、得体の知れないかぶき町まで来てやったアルヨ！？

・・・初めてAを見たときも、ごっさ困ってたアル。
私は見ていられなかったネ。これ以上アイツの困った顔見るのは・・・

だから、依頼受けて力になろうと思ったアル。
少しでも力になりたくて、少しでも笑顔になってほしくて依頼受けたのに・・・

・・・これじゃ、意味ないアルッ！！！！」

そう言い捨てると、Aを追いかけるため、神楽も邸を飛び出した。

晴明「・・・怒るななど、ムリに決まっておるな。
自分から江戸へ来いと言っておきながら、自分から突き放した。
・・・また、クリステルのようにAも傷つけてしまったのう」

それまで黙っていた銀時は、晴明に静かに問うた。

銀時「・・・いいのか？このままで。このままでいたら、仲直りできず気まずいまま
失恋しちゃいますよ、にいにい？」

晴明「・・・謝りはしたい。じゃが、すぐにはムリがある」

銀時「だからぁ！今しないと他の男に採られるって言ってんの！！・・・俺みたいな？」

晴明「にしても、“とられる”の“採られる”って言う字違うよね！？
それ、キノコとかの“採られる”だよね！？ A、キノコじゃないからね！？

・・・それに主は、クリステルを想っておるのじゃろう？」

銀時「おにいしゃまぁ～↑!?Σ(゜д゜) まだ質問に答えてもらってないんですが～！？」

晴明「・・・」

ーーーーーーーーーー

神楽「A、待つアル！！」

一方、追いついた神楽はAの手を掴んだ。

A『・・・離すばい、神楽ちゃん。』

神楽「つらいのは分かるアル！」

A『分かんないばってん！・・・吐き気がするばい。お腹も煮えくり返っちゅーくらい！
ほんに、気分悪いんよ・・・。だから、はよ離し・・・』

と、いきなりしゃがみこんだA。

神楽「ッ！？しっかりするネ！」

A『も、限界・・・お腹痛いばい・・・
・・・公衆トイレドコ・・・?』

神楽「・・・へ？
　
気分悪いって・・・

そっちぃぃぃぃぃぃいいいいいいい!!!!?」