心 × inar

間違えた愛情 ページ10

有｢…なんでぇ？｣

伊｢大ちゃん。よーく聞いてね？｣




当たり前だと思ってた事が、真逆だったなんてウソみたいだよね。

だけど、それは歪みすぎて原型が分からなくなっちゃってるんだよ…？




伊｢…オレは、大ちゃんの事…すっごく大切なの｣

有｢んぅ？…おれも、いのちゃん、すきっ！
でもね、いっつも へんなのって思ってたの……
だって いのちゃん…ぶたないの。
…ぬげって、からだ…さわってこないの。｣




…違う。…違うんだよ、大ちゃん。
､､そんな事を頭に、体に植え付けた奴らが許せない。



伊｢…大好きなら、いつも大ちゃんがオレにしてくれてるように、…ギューって、するんだよ…？
楽しいね、って笑うんだ。……いっぱい、お話するんだよ…、｣

有｢…じゃぁ、もっと、いーっぱい…ぎゅぅぅうっ！てしたら、いのちゃん、おれのこと、いっぱい すき？｣

伊｢…っ、うん、いっぱい、好きだよ｣




そんな事しなくたって、大切で、大好きだけど
…大ちゃんが素直な子で、本当に良かった、っ…




有｢……、いのちゃ、…っ、ぎゅ、して？｣

伊｢ん、いいよ｣



改めてそうやって言う大ちゃんは、何故だか震えてて…。



有｢…、いのちゃん､､…っ、あったかいね、｣

伊｢……っ、｣





今までのハグとは なんだか違くて、…うん、あったかい…。
大ちゃん、あったかいね。




有｢んんっ、…ぐすっ…、ずっと、いっしょ、｣

伊｢大ちゃんがオレを突き放すまで、ずっと一緒にいようね｣

有｢やだぁっ！！…っ、いのちゃっ、いっしょ じゃないと、やっ！！｣




大ちゃんの腕の力は、強くなって、ぷりぷり怒ってる。
…アバラが苦しい、笑


…まぁ離れるなんて出来そうにないけどね。
親離れ…みたいな感覚になるのかな、笑




伊｢分かった、笑……あとね、大ちゃん。｣

有｢んー｣

伊｢今、たかぎ…怖い？｣

有｢ぁ…、だ、…、……っ｣





やっぱり、オレ以外の名前は…電話友達の たかぎでも、怖いらしい。

…こんな直近でまたパニックでも起こしたら、前みたいに自傷しかねない…。




伊｢､…大丈夫だよ。たかぎも、大ちゃんの事、大好きだから、そんな簡単に嫌いになったりしないよ
……だから、ゆっくり。ね？｣

有｢…ん｣




それだけ言って、オレの胸で眠るような体勢に入った大ちゃん。

…夢ごと助けてあげたいのに。
そんなこと、…





有｢…んふ、いのちゃ､…｣




幸せそうな顔してるから…今はこれでいいのかな、


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