心 × inar

あの事件の後の話。 ページ36

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有｢、…っ、たい？……いたいぃ…？｣

伊｢んー？お医者さんが治してくれたから、もう何にも痛くないよー？笑｣






オレが退院してからというもの、ずっとこう。


顔とか腕の傷跡は良くなって、そこまで目立つものじゃない。

けど、めちゃめちゃ心配してオレにくっつかって動きゃしないから、もうコンシーラー買ったわ、笑




有｢ほんと？…でも、これ…、いたいもん…っ｣

伊｢ふふ、本当に痛くないよ？笑｣





顔と腕とか脚とか
服から出る場所はコンシーラーで隠したわもう。笑

ネット様様だネ、何でも教えてくれる。






有｢いのちゃ、せなかっ…、いたいの、｣





でも大ちゃんはオレの背中を見る度に目に涙ためて、そう聞いてくる。

傷跡を直接見た訳じゃなくても、洋服の上から見るだけでもそうなっちゃうんだ…






伊｢えぇー？思ったんだケドー、｣

有｢なぁにっ、…｣

伊｢コレ、カッコよくね？笑｣

有｢かっこ、？｣

伊｢ほら、男前なさ、よくあるじゃん？ドラマとかでカッコイイやつは だいたい傷跡がある！！……て！笑｣






…若干やっつけな感じだけど。
大ちゃんはアクション系のドラマとか漫画とか好きだし、きっと分かると思う。






有｢あっ！ほくと、けん！｣

伊｢うん、そうだね、その人にもあるね！笑｣

有｢…で、でも、さされちゃった、ち、いっぱいだった…っ！｣






…ほんと。
これだよね、トラウマ増やしちゃったのは完全にオレのせいだ。

そのトラウマが深いとこまで行かないうちに食い止めないといけない






伊｢…、だいちゃん、その漫画みたときさ、その人たちも いっぱい怪我してたでしょー？｣

有｢、えっと、…、してた、｣

伊｢それと、お勉強は、同じなの。間違えて、学んで、次は前に進める…。｣

有｢…じゃーぁ、おれも、いっぱいケガしたら いのちゃんをたすけれるー？…｣





ら抜き言葉になってるよ、この前教えたけどやっぱり苦手なのね、笑






伊｢んー…オレは、だいちゃんがたくさん怪我したら泣いちゃうなぁ…、｣

有｢！…けが、しない、！おれ、けがしないよっ！！！｣

伊｢うん。怪我しないようにしようね。｣





大ちゃんは、何故だかオレが泣いちゃうとか、悲しいとか、そういうのが本当に嫌みたい。笑

…前にオレが、自分情けねぇなって涙目になってたら大ちゃんまで泣き出したもんだから。笑





有｢…♩｣





でもこの後暫くは、背中にくっついてた 大ちゃんでした、笑

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