Ever Blue (ページ39)

今日:17 hit、昨日:29 hit、合計:30,233 hit

37話ページ39

江「卒業おめでとうございます！」

「ありがとう」

瀬「ありがとね」

あれから全国大会では無事優勝。

岩鳶高校にトロフィーを持って帰ってくることが出来た。

それからあっという間に気がつけば卒業式。

田「こやさん！卒業しないでください！」

「えぇ！？」

田「こやさんと一緒にいたいです！」

瀬「さすがにそれはさぁ」

「できないから！」

時間が経つのは早いもんだ。

感傷に浸る間もなく田部に話しかけられて面倒なことになってしまった。

「ごめんね、卒業しても遊びに行くから」

田「嫌です！毎日会いたいです！こやさんの泳ぎ毎日みたいです！」

「ありがとう？」

好かれてるのはいいことだと思ってたけどまさかここまでになるとは思ってなかった。

こんなになるなら考えものだなぁ。

香「大学行っても水泳続けるんですよね？」

「続けるよ」

香「応援してます、頑張って下さい」

「ありがとう」

後輩が2人と少なかったから距離感もだいぶ近い。

おかげでこんな感じだ。

橘「瀬内さんも小柳さんも水泳続けるんだね」

瀬「うん」

「そうだね」

瀬「Aは七瀬と同じ大学だからまだチームメイトだよ」

「そうだそうだ、一緒なんだよね」

橘「じゃあ東京に行っても1人じゃないね」

橘も東京に行くらしく、卒業生はみんな東京に集まってるっぽい。

みんなと会おうと思えば会える距離に入れるのって幸せだよなぁ。

香「全国に行った時は応援に来てくださいね」

瀬「もちろん」

「絶対行くよ」

田「ありがとうございます！」

「あ、じゃあそろそろ私達は行くね」

瀬「またね、みんな」

手を振りながら後ろ向きに歩き出すと目元を擦ってる香原と田部。

泣いてくれてるんだなぁ、なんて思いながらも私は背を向けて歩き始めた。

また新しい日々に向けて頑張っていこうと思う。