Ever Blue (ページ16)

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14話ページ16

田「県大会といえどもやっぱりレベル高いねぇ」

香「どこも早いですね」

瀬「そろそろ私達の組だし行く？」

「あんま遅すぎてもよくないしね」

県大会1日目、スタートはフリーから。

私達は全員同じく3組目だったから2組目の入場と共に控えに移動する事にした。

田「Aと一緒に泳げるのなんてフリーとメドリレしかないからね、気合い入れないと」

瀬「ほんと優花はAのこと好きだよね」

田「憧れの人なんで」

「ありがとうございます」

いつぞやかに聞いた、田部の憧れの人は私だって風の噂は本当だったみたいです。

目の前でそんな恥ずかしげもなくストレートに言われると私に言ってるわけじゃないのはわかるけどちょっと恥ずかしくなる。

香「まあまあ、今回1位になるのは私なんで」

瀬「自分の専門種目だからって油断してると思わぬところから噛み付かれるよ」

香「大丈夫ですよ、油断なんてしてないですから」

香原の専門種目はフリーでみんなよりも出るのが少ないからって根詰めて練習してたのはみんながよく知ってる。

やっぱりそういう人に勝てると自信持てるんだよね。

だからちょこっと煽った瀬内の気持ちは、わからんでもない。

「あ、もうほら、2組目終わるから整列行くよ」

瀬「はーい」

田「あー…ちょっと緊張」

瀬「直前まで泳いでての試合ってわけじゃないもんね」

田「最後の練習昨日の夜ですからねぇ」

流れで試合とかできたらめちゃくちゃやりやすいのにそうじゃないからやっぱり魔物って存在するんだよね。

私は基本的に逆にいい方向に力が入って上手くいい結果が出せるんだけどさ。