太宰さんがいない間に。 ページ49
…これは嫌われた…もっと遠くから見つめる存在になってしまうかもしれない。
はあ。と溜息をつきながら街を歩く。…あ、この雑貨屋さん可愛い…。つい目を奪われてしまったほぼ猫ちゃんな虎さんのぬいぐるみ。
『可愛い…』
目を奪われたまま、歩き続けていると、狭い路地から黒い帽子、黒い外套、全身ほぼ黒の人とぶつかった。
『す、すみません!』
「!!
悪ぃ!大丈夫か?」
腕を引かれ更には腰を支えられ、何とか転ばずに済んだ。
『はい、あ、ありがとうございます…』
「お前…」
何かあったでしょうか…と不安を浮かべながら首を傾げる。
「いや…背高えな。」
『はあ?』
「すまなかった…」
『いえ…虫の居処が悪かったとはいえビンタはないですよね、すみません』
近くのカフェで紅茶を嗜みながら互いに謝罪をする。とても雰囲気が良く、謝罪の場には少し勿体無い。
「初対面の女性に対して失礼だったのは俺だ。」
『…小柄ですよね。
えっと…』
「ん?やっぱり根に持ってるのか??
…中原中也だ。中也でいい。」
少し言葉にトゲがあったことは反省しています。
『中也さん、ですね。私はAです。相川A。』
Aな。と眩しいほどの笑顔を見せる中也さん。
うわあ…イケメン…
少しの間他愛も無い会話をしていた。ふと外をみる。橙の光に包まれる街並み。
『あ、やばい…』
中「ん?どうした?」
『仕事があったんだった…』
しかも国木田さんに伝えるって言って帰ってきたのに…
中「嗚呼。俺も出張の報告に行かなきゃいけないんだ。そろそろ帰るか?」
気を使わせてしまった…イケメンは気の使い方もイケメンなのでしょうか。
『はい、すみません…頬も…もしこれから痛くなったらどうしましょう…脳に影響とかあったら…』
中也さんはフッと軽く口角をあげた。
中「お前面白いな、くくく。そっちこそやっぱりどこか怪我してたってなってもいけねえ。連絡先交換しておこうぜ。」
ゴソゴソと小さめの白いショルダーバッグからスマートフォンを取り出す。たぷたぷと操作し、パスコードを入力する。もちろん0619。
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麗(プロフ) - 30ページ 敦を「僕のせいで を は不要かなと思います (2021年4月11日 8時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
一沙 - 夢主、重症と見たり (2020年4月9日 14時) (レス) id: c108e162c7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 星来さん» ありがとうございます!更新はできるだけ頑張ろうと思っています、一緒にキュンキュンしましょう〜! (2020年3月25日 16時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
星来(プロフ) - 今最高にハマってます…文スト作品の中でここまでキュンキュンしたの初めてですわぁぁぁ更新心から応援してお待ちしてます!! (2020年3月25日 10時) (レス) id: 5ba0477dc2 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - そるてぃーらいちさん» ありがとうございます!妄想にお付き合いいただき感謝です(*’ω’*) (2020年3月23日 19時) (レス) id: 6e196d0d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぐ | 作成日時:2020年3月13日 1時