妹じゃなくて

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なんて苦し紛れの嘘なんだろう


どうしてこんなこと簡単に言えるのかな


こんな嘘言ったって祐基が知ったら何て思う？


自信満々に胸張って彼女ですって言ったらよかった？


そうやって言えないあやは彼女失格かな







「、、、そうですか、義妹さんでしたか。大変失礼致しました


この度は迅速かつ適切な対応、どうもありがとうございました


、、、重ね重ね失礼申し訳ございませんが、病室に一般女性がいらっしゃるのは何かと問題になりますので、、


ご退室お願い致します」





「、、親戚でもダメですか？」





「ご両親やお姉様でしたらいいのですが、何せ村田に義理の妹がいるとは聞いておりませんし、、


応援してくださる方々に間違った形の報道で知られたらお互いマイナスしかないので


ご理解のほどよろしくお願い致します」






「、、、はい、、分かりました、」






瞳を閉じる祐基の横顔を力なく眺めて
病室を後にした









救急車の中から見た景色をゆっくりとなぞるように帰る





『病室に一般女性がいるのは問題』





さっきの言葉が渦巻く


そんな事分かってるよ私だってばかじゃない


でもさ、、でも、、、、、









あやは祐基の彼女なんだよ？









祐基が選んでくれたの


ずっと側にいてって


ずっと笑っててって言ってくれたの


無理させないって約束してくれた


ハグだってキスだって満たされるほどしてくれた


落ち込んでる日には隣にいてくれて


雨の日は強引にでも傘をさしてくれる









それなのに


それなのにあやは祐基と一緒にいられないんだね


いちゃだめなんだね









だって私は『一般女性の義妹』なんだから

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