妹じゃなくて

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私にすがるようだった抱きしめ方は


いつのまにか優しく暖かく包み込んでくれるいつも通りのハグに変わっていた








「ありがとう、、だいすきだよ」


「、、あやも」








照れくさくてくすぐったくて


祐基の胸に顔を埋めたまま2人で泣き笑いした








どちらからともなく背中の腕を解くと


今度は腕を掴んだまま柔らかく唇を重ねる


そっと与えられる温もりに瞳を閉じ


2人の音に耳を傾け


感触を確かめるように何度も何度もキスをした







時折顔を見あって微笑んだり


名前を呼んだり好きって言ってみたり


心の底から愛おしくて手放したくない時間を抱きしめ


自分をさらけ出して


お互いを受け入れあって


初めて自分から「好き」を唇に託して伝えた








.








これだけ唇を重ねてもそれ以上は何もしない


なんかちょっと寂しいけど


あやのことを大切にしたいから


それくらいの我慢はいくらでもする









たまに離れて顔を見つめ合う


赤らむ頬と少し涙を溜めた丸い目











、、、だめだ、可愛すぎる




自分が壊れそうで怖い









あやに入りたがる舌も


邪魔なパジャマを取り払いたがる手も


あやを壊したがる指も


見せないように隠して強がって


後ろにまわして抱きしめた手で握り潰した








「、、、祐基？」


「ん？何？」


「今あやに隠し事したでしょ」


「え、、」


「そのくらい分かる」








あやからそんなこと言われると思ってなかったから


怯んで腕を解いた








「、、、あのね、、あやも、今祐基に隠し事してる」


「何、それ、」


「、、、もう怖くないよ」


「、、、」


「祐基と付き合うことも、、好きにされるのも」


「、、好きに、、、？」


「、、、うん」







一生懸命にか細い涙声が発される口を人差し指で止めた

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