妹じゃなくて

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座ったまま向かい合わせなのって微妙な空間ができちゃって嫌だから


居心地いい体勢を探ったら
俺があやの座椅子になるスタイルに落ち着いた


俺の胸にすっぽり収まって深呼吸するあやが小さく震えるのを感じて


そのまま後ろから抱きしめる









後ろからふわっと与えられた体温はどこまでも優しくて


左肩に顎を乗せられた


頬と頬が触れて柔らかい祐基の髪の毛が少しくすぐったい


「んっ、」と小さく声を洩らして猫みたいに頬ずりしたかと思うと


次はこめかみに唇が落とされた





唇が離れる瞬間に、音が耳のすぐ近くから聞こえるからどうしても身体に力が入る


くっついているとそんなこと一瞬でばれちゃって





「かわいい」


「こーゆーことしたことない？」





なんて耳元で囁いてくる







「、、したことない」


だってずっと祐基だけを好きだったから


他の人とはできないよ


祐基の膝に手を置いてズボンを軽く握った









「、、、、好き。」


「、あやも、、祐基のこと好き。大好き。」









思いがけず言葉が出た


驚くほど素直に


やっと言えた


やっと、やっと伝えられた


やっぱり泣いちゃったけどちゃんと自分の声で伝えられた






好きってたったそれだけを伝えたら
信じられないくらい気持ちが軽くなって


溶け入るように祐基の身体に全てを委ねる

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