お姫様は退屈なようです

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Asaid


いつも通りの一日を過ごした夜
瑞稀に部屋でアロマをたいてもらっていた時


ｺﾝｺﾝ


『どうぞ』


那須「失礼します。雅人について調べ終わりました」


『さすが早いわね。で？結果は？』


那須「はい。」


それから、那須に調べてもらったことを報告してもらった




名前は木下雅人
元コンピュータ会社社長の息子
2年前に会社が倒産し、お金に困っていた
そこで、執事協会というものを知った
給料がよく住み込み
彼はきっとそこに引かれたのだと




『……。木下なんてグループあったかしら』


那須「小さな会社です。特に有名な訳では無いので知らなくても無理はありません」


『世の中には色んな人がいるのね。』


そう呟いて窓の外を見た


井上「……お嬢様。パーティーへの招待状が届いたおります。」


そう言って瑞稀が差し出したのは白い招待状
それを受け取り中を見る


『……はぁ、またこの人から……』


私が極力外に出ないのは業界では有名な話
そんな私がパーティーに出席すればその主催者の株は急激に上がる。
それほど私は珍しい。
だから招待状は今まで何通も来ていたが全て断っていた。
社交辞令としていくのは当たり前なのかもしれないが、私は嘘や人を褒めて自分の利益を上げようとする人は大っ嫌いだ。財閥のパーティーなんてそれを例に挙げられるほど酷い。


そんな断り続ける私の元に諦めずに送り続けてきている男がいる。


篠本グループのご子息だ。
篠本グループは今人気の化粧品会社。
それだけのグループが私に招待状を書くなどと思うが、なんでも篠本グループが開くパーティーはとてもすごいと人気で人が集まるのだとか。
だからしつこく誘えば私が来るとでも思っているのだろうか


井上「旦那様からこの招待状はお受けするようにと」


『え？』


井上「あまりにしつこいようなので、1度行って満足させてこいと。おつきの人数は何人でも構わないとの事です」


『……』


お父様がそんなことを仰るなんて珍しい
何か篠本と繋がりたい理由でもあるのかな


『わかりました。招待を受けると言ってください。』


井上「かしこまりました。直ぐにお返事をお書きしますね。」



退屈だけど、少しは外に出られる
庭しか出たことがない私にはいい経験なのかもしれない

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