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「姉ちゃん」


会社を出たと同時に聞こえた声に振り返ると
いひひ、と笑って駆け寄ってくる見慣れた姿


『テヒョン、どうしたの』

「一緒に帰ろ」

『え、私待ってたの?』

「うん。今日ユンギヒョンいつもより帰り遅い日でしょ?」


どうしてそれを知っている?
たまに謎の連携プレーを発揮する過保護


『その気持ちは嬉しいんだけど、
あんたはいつになったら職に就くの?』

「そのうち適当に」

『曖昧で現実味のある回答ありがとう。お姉ちゃん心配だな』

「俺は姉ちゃんが心配!転ばないでよ!」

『大丈夫だって』

「転ばないように手繋いで帰ろう?」


あんたが繋ぎたいだけでしょうが…
いい歳していつまでそんなこと言う気よ…


『恥ずかしいからやだよ』

「やだ!繋ぐの!」

『わーかったわかった』


騒ぎ出す前に手を差し出すと
嬉しそうに握ってぶんぶん繋いだ手を振る


「姉ちゃん、ちょっとだけ寄り道しよ」

『絶対言うと思った…』


呆れて笑う私の手を大きな手が引いて
近所の公園をぶらぶらと歩く


「昔よく一緒に公園で遊んだね」

『うん。テヒョンいつも転んで泣いてた』


どんどん先に走って行くクセに
転ぶとすぐ泣きながら私の所に戻ってきてた


『懐かしい』

「俺もう転んでも泣かないよ」

『当たり前でしょ。あんた自分の歳いくつか分かってんの』

「えー忘れたぁ」

『あぁ、そう…』


いつまで経ってもお気楽で羨ましいわ。

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k.n(プロフ) - 久しぶりに読ませていただき、本当に一つ一つの言葉選びからストーリー。内容覚えているのに泣きました🥲色々な方が作品を削除されますが、ぜひこの作品は残していただけたら嬉しいです。 (2023年2月18日 22時) (レス) id: 1a3cfb96cd (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - また読みにきてしましました…何回読んでもきゅんきゅんしてほっこりしてもうほんとに幸せです……こんな素敵なお話を書いてくださりありがとうございます…🥹 (2022年10月27日 9時) (レス) @page48 id: efd49a0979 (このIDを非表示/違反報告)
M.M(プロフ) - もう何度も読ませていただいてますが、久しぶりに見て号泣してしまいました(笑)映画化して欲しいくらい素敵なお話です! (2022年2月19日 1時) (レス) id: ddaf8faeea (このIDを非表示/違反報告)
ell1910(プロフ) - もう、泣き過ぎて明日仕事行けません(T_T)!どーやったらこんな素敵な話が書けるんですか!ヤバいです! (2022年2月9日 0時) (レス) @page33 id: 7b303fc88a (このIDを非表示/違反報告)
AIRI(プロフ) - 普通に何回も涙が伝いました… (2022年1月10日 7時) (レス) @page48 id: cf5a6128eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:じあ | 作成日時:2018年5月31日 19時

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