親子はじめました【番外編2】

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『…ジョングク』

「なぁに」

『なんでこんなにおもちゃ散らかってるの』


もう何度片付けたか分からないリビング。
今度は色とりどりのおもちゃが
いたるところに広がっている


「ぐくじゃないよ」


そしてそれも何度も聞いたセリフ
グクじゃないよってあなた。他に誰がいるの。


『じゃあ誰が散らかしたの？』

「…よんたん」


え？ヨンタンだったの？
…ってなるわけないでしょうが。

ヨンタンはソファーの座る所にトーマス整列させないし
テレビが見えないように積み木重ねたりしません。


『ジョングク』


そっぽ向くグクを抱き上げて向かい合うように膝に乗せる


「……」

『グク、こっち見て』


可愛いほっぺを両手で包んで
グクのまるいおめめを見た。


『どうしてヨンタンと仲良くしてくれないの？』

「……」

『怒ってるんじゃないよ、どうしてか教えて？』

「…ままが」

『うん？』

「ままがよんたんばっかりすきだから、」


私を見た大きな瞳がうるうると潤む


「っぐくのままなのに」

『グク、』

「ぐくの、ままなのにっ、よんたんがっ、うぅ」

『ジョングク』


可愛くて可愛くてぎゅーっとグクを抱きしめる

なんだ、やきもち妬いちゃったんだね。
イタズラも構ってほしくてやったのか。


『私はグクが世界でいちばん好きだよ』

「っいちばん、？」

『うん、いちばん』

「よんたんは？」

『ヨンタンも好きだけど、グクのほうがもっともーっと好き』

「、ぐくもまますき」


小さな腕がぎゅっと抱きつく

テーブルのほうを見ると
頬杖をついて私達を見ていたユンギがふっと笑う


『嫌いって言われたの悲しかったなぁ、うぅ』

「きらいはうそだよ、ままなかないで」


泣き真似する私の顔を必死に覗き込む


「ごめんね、ちゅーする？」

『うん。ちゅーして』


ちゅ、っとほっぺにキスしたグクが笑う


「ままだいすきだよ」

『私もグクだいすきだよ』


グクのことが世界でいちばん大好き


『グクが泣いてるからヨンタン心配してるよ』

「……」


ちょこんと私達の隣に座ったヨンタンを
グクがジッと見つめる

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