親子はじめました【番外編2】

＿ ページ17

『え』


グクに嫌いと言われて私のHPは完全にゼロだというのに
回復どころかさらなるダメージが私を襲う


『なにこれ』


午前中に掃除したはずのリビングの床に
いつも朝食で食べてるシリアルが散らばっている
なんか鳥のエサみたいに撒き散らされてる


『ジョングクさん』

「なぁに」


撒かれたシリアルの横でお絵かきしている犯人であろう人物


『コーンフレークが沢山床に撒かれているんですけど』

「……」

『なんで？』

「しらないよ ぐくずっとおえかきしてた」

『……』


ねぇ絶対ウソじゃん。
全然こっち見ないし。
袖のところについてるのそれコーンフレークでしょ？
撒き散らすときついちゃったやつでしょ？


「ぐくじゃないです」


すごい演技派みたいな顔して言ってるけど
バレてますからね？
その突然の敬語怪しすぎますからね？


もちろん悲劇はそれだけじゃ終わらない







『……』


やられた。
コーンフレークを片付けている間に
畳んでおいたはずの洗濯物たちが
見事に全て床の上でくしゃくしゃになっている


『ジョングク』

「……」

『パパのお洋服ここからとったの？』

「しらない」


ねぇねぇ絶対ウソだよね
だってその羽織ってるパーカーユンギのじゃん
だぼだぼすぎてカオナシみたいになってるじゃん


『ちゃんとお片づけしないとダメでしょ。
パパもうお洋服貸してくれないよ』

「かしてくれるもん」

『ぐちゃぐちゃにした人には貸さないと思うな』

「ままきらい」


や、やめて
これ以上私のメンタル破壊しないで


『…なんで』

「ままきらい！あっちいって！」

『あっち…いって…』


お母さん。
私はもう立ち直れません。助けて下さい。

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