親子はじめました【番外編2】

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近くとグクがあまり良い顔しないと気が付いたのか
私の後をついてくるようになったヨンタン。

掃除を終わらせてソファーに座ると
ぴょんと膝の上に乗ってくる


『…可愛い』


不思議だ。
犬苦手だったはずなのにすごく可愛いじゃないか。
ふわふわの毛をそっと撫でる


『グク本当は優しいんだよ、仲良くしてね』


まだちょっと怖いみたいだから
優しく近づいてね。大きい声はだめだよ。
そしたらきっと沢山遊んでくれる


『ねぇ聞いてるの？』


澄ました表情でふんっと鼻息を漏らすと
膝の上で目を閉じる。

偉そうだな、ユンギみたいじゃん
そう思うとなんか笑えてそっと撫でた


「ねぇねぇままぁ」

『んー？』

「これねぇ、ちょっとみ…て、」


画用紙を握って膝によじ登ってきたグクが
寝ているヨンタンを見た瞬間ぴたりと固まる


『どうしたの？』

「…おひざ」

『うん？』

「…ぐくがすわる」

『いいよ、おいで』


グクを座らせようとヨンタンを隣に降ろすと
すぐにぴょんと膝に戻ってくる


「たな！ぐくがすわるんだよ！」

「ワンっ」

「〜っ！ぐくがすわるのっ！」


言う事聞かない様子にしびれを切らしたのか
半べそのグクの手がぺちんとヨンタン叩いた


『こらグク！叩いちゃダメでしょ！』

「っ」

『ヨンタン痛かったよ。ちゃんとごめんなさいしなさい』

「……やだ」

『ジョングク』

「っいやだぁ！」


うるうるして俯いていた顔が上がって
わっと大声をあげて泣きだす


「なに、なんの騒ぎ」

「ぱぱぁああ」

「なんで泣いてんだよ」


声を聞いて部屋から出てきたユンギが
ぎゃん泣きしてしがみつくグクを抱き上げる


『グクがタナ叩いたから怒ったの』

「叩いた？」


こういう時の叱り方は私よりユンギのほうが上手い


「グク、おまえヨンタン叩いたの？」

「っ、うん、」

「なんで。仲良くするんじゃなかった？」

「っしない」

「おお。なんでそうなった」

「、なかよくしない。いやだ、」

『ジョングク』

「っいやだ！ままきらいっ」

『きっ？！』


ぷいと顔を背けられて
口を開けたままアホみたいな顔でユンギを見上げる


『…今なんて言った？』

「ママ嫌いっつったな」

『きらい…？』


え、ウソ聞き間違いでしょ
グクが私のこと嫌いとか言うわけないし


『じ、ジョングクくーん』

「やだぁ！きらいなの！」


うん。言ってた。


『きらい…』


あぁ、どうしよう。生きていけない。

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