検索窓
今日:12 hit、昨日:20 hit、合計:1,053,677 hit

_ ページ2

「Aヌナだ。こんなとこでなにしてるの?」

『ナムジュンだ。 休憩だよ』


廊下沿いにあるフロアで座って外を眺めていると
コーヒー片手に通りかかったナムが隣に座る


「取り巻きはどうしたんです?」

『その取り巻きから解放されてる貴重な時間なの』

「あはは、だと思いました。
あ、身体冷やしたらダメだからこれ着て」

『こんなに暑いのになんで身体冷えんの?』


日差しが差してぽかぽかの暖かい天気なのに
なぜ私は上着を着せられているんだろう


『ナムジュンまで過保護なんだから』

「生まれるまで心配で仕方ないんです。分かって。」

『その気持ちは有り難いよ』


えくぼを出して笑った顔が私のお腹を見つめる


「お腹大きくなったね。産休もうすぐ?」

『うん。おかげ様で無事に大きくなりました』

「ユンギヒョンがまたソワソワしだすね」

『すでにソワソワしてるよ』

「ヒョンもついにパパかぁ。なんか不思議」

『そう?』


パパ、ママ。
そうやって過ごした時間があったからか
あまりそう考えたことなかった。


「だってあのユンギヒョンが結婚するとか想像も出来なかったし」

『それは私もだわ』

「あっという間に憧れるような夫婦になっちゃってびっくりだよ」


そうだね、私もびっくりしてる。

呆れた顔して文句言いながらも
私の手を握るユンギを思い出して笑う


「君のパパもママも、とっても素敵な人だよ」


ナムジュンの手がそっとお腹に触れた


「生まれてきたら、君のパパとママのこと沢山話してあげる」


その声が、優しく空気に溶ける


『ナムジュン、ありがとう』

「早く会いたいね」


この子も会いたがってるよ。


「っあー!いないと思ったらこんな所にいた!」

『うわぁ。ホソク』


見つかった。
眉を寄せた私を見てははっ、とナムが笑う


「うるさいのが来たから俺は仕事に戻ることにします」

『うん、また家遊びに来て。休みになったら暇してるから』

「はい。ヌナも無茶しないように」


上着を受け取ると爽やかに去っていく背中に手を振る


じわり、じわり

私の中にあたたかさがひとつ、積もる

_→←▼愛を歩く



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1432 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2539人がお気に入り
設定タグ:BTS , ユンギ , ジョングク
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

k.n(プロフ) - 久しぶりに読ませていただき、本当に一つ一つの言葉選びからストーリー。内容覚えているのに泣きました🥲色々な方が作品を削除されますが、ぜひこの作品は残していただけたら嬉しいです。 (2023年2月18日 22時) (レス) id: 1a3cfb96cd (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - また読みにきてしましました…何回読んでもきゅんきゅんしてほっこりしてもうほんとに幸せです……こんな素敵なお話を書いてくださりありがとうございます…🥹 (2022年10月27日 9時) (レス) @page48 id: efd49a0979 (このIDを非表示/違反報告)
M.M(プロフ) - もう何度も読ませていただいてますが、久しぶりに見て号泣してしまいました(笑)映画化して欲しいくらい素敵なお話です! (2022年2月19日 1時) (レス) id: ddaf8faeea (このIDを非表示/違反報告)
ell1910(プロフ) - もう、泣き過ぎて明日仕事行けません(T_T)!どーやったらこんな素敵な話が書けるんですか!ヤバいです! (2022年2月9日 0時) (レス) @page33 id: 7b303fc88a (このIDを非表示/違反報告)
AIRI(プロフ) - 普通に何回も涙が伝いました… (2022年1月10日 7時) (レス) @page48 id: cf5a6128eb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:じあ | 作成日時:2018年5月31日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。