あなたの見てる世界 (ページ10)

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あれから2週間経った、

食事をした後家の近くまで送ってくれて

またすぐ連絡するね、なんていってたのに

未だにトークはあの日から動いてない。

こんなこと思ってはだめだけど、会いたいな、なんて。

『はぁ…』

「なんだ、最近ため息多いな」

先輩みたいに脳内お花畑で生きてませんから。

なんて思ったりするけど、

ターゲットのジミンさんと食事に行ってるなんて行為は

十分お花畑なわけで。

「今日も何も撮れなかったらしばらく違うやつ狙うか〜」

心の中で安心した自分がいた。

あんな心が綺麗な人のプライベート、撮って晒したくないもん。

『もう、そうしましょうよ、撮れないですもん。』

「な、やっぱそんな恋愛してるほど暇ねえか〜」

ターゲット見直してまた位置から張り込むか〜、なんて

先輩が言った矢先に、

私が会いたいと思ってた人が事務所から出てきて

その後すぐに女の子が出てきた。

「言ったそばからラッキーだな」

先輩はすぐカメラを持ってこれでもかってくらいシャッターを押す。

でもその後すぐにその女の子は

事務所の前に止まった車に乗って行ってしまった。

あの感じを見る限り、きっと事務所の後輩だと思うけど。

「とりあえず撮れたからこれは記事にする、

今までネタなかったし、社長も喜ぶだろ。」

『でも、多分後輩のアイドルじゃないですか？』

「いいんだよ、ネタになれば何でも」