* ページ34
.
「じゃあ、そろそろ帰るね」
『うん、今日はありがとう
うちまで来てもらっちゃって、』
「ううん、来れてよかった、また来てもいい?」
『もちろんだよ』
じゃあね、と言い玄関を出るジミンを
追いかけるように私も外に出る
少し冷たくなってきた風が鼻にツンとくる。
「またね、すぐ連絡するから」
『うん、ありがとう
気をつけて帰ってね』
早く中に入りなさいと言いながら頭を撫でて
近くに止まってたタクシーに乗って帰って行った。
後ろからカメラのシャッター音が聞こえた気がしたのを
気のせいだと思ってなければ
今頃は普通に2人で何事もなく笑えてたのかもしれない。
………
それから数日、いつも通り会社に出勤して
自分のデスクに座ると、すぐに先輩が話しかけにきた
普段会社に来るなんて滅多にないのに今日は珍しい、
なんて呑気なことを考えながら先輩に目線を合わせる
「お前〜〜…ほんとにさぁ」
『…?
先輩今日珍しいですね』
「そんな話してる場合かよ、これ相当やばいぞ」
綺麗に折り畳まれた紙を広げて見せてくる
内容はジミンのことで、
あぁ、違う週刊誌のライターも追ってたんだ、
アイドルは忙しいなぁ〜なんて考えながら
文を読んでいくと
『…私の、名前、』
「だから!やばいって…」
ジミンと私の写真が数日後に出る週刊誌に
載るという内容のFAXの文章だった。
234人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なるま | 作成日時:2021年9月1日 17時