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「は〜あ、ジミナ取られちゃったし
もうつまんないから帰る」
その言葉とは裏腹に
すごくにやにやしてるテヒョンさん
それをあっさりまた明日〜と
返して見送りするジミンさんを見て
申し訳なさと安心感が同時に来る。
テヒョンさんはまだなにを考えているか
わからないところがあるから少し怖い。
『私もそろそろ帰ります』
「そっか、もう時間遅いしね
送るからちょっと待って」
『大丈夫ですよ!撮られたりしたら大変だし』
「それよりAちゃんが
帰り道に何かある方が大変だよ」
ね?と私の頭をぽんぽんして玄関に向かう
その後をついて歩いてると
ジミンさんはいきなり止まって
忘れ物した!なんていうから何かと思ったら
私を優しく抱きしめてくれた。
「また会おうね、約束」
『…はぃ』
「んふ、声ちっさ、笑」
もう何事もなく帰れるかと思ったら
最後の最後で照れさせてくる、ずるい、
「寒いし手繋ぐ?」
『だめですよ、絶対危ないです』
エントランスまできてそんなことを言う、
もういい加減普通に帰して…心臓がもたないよ…
「手広げて、飴あげる」
『…ありがとうございます』
「はいっ」
広げた手は見事にジミンさんの手に捕まって
暖かいね、なんて言ってふわりと笑うから
私は抵抗するのをやめた。
今はこのことを
すごく後悔するなんて思ってもいなかった。
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作者名:なるま | 作成日時:2021年9月1日 17時