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「ねぇ、
さっきから何？
集中できないんだけど」
『…え』
声のする方を見ると
いつからいたのか私の席の斜め後ろに座る男子が1人
確か、知念君…だっけか
さらさらとした黒髪から覗く眉根は
鬱陶しそうにクッと顰められていて
大きな黒い瞳がこちらに向いていた
人……いたんだ、
『ぁ、、ごめ…なさ…い』
知らず知らずのうちに自分のぼやきが口から出ていたのは気付かなかった
別に放っといてくれ、何て思ったけど
周りを見渡せば私たち以外は誰ひとりいない殺風景な教室
手元に参考書を並べた彼の手は、さっきまでノートの上でスラスラと滑っていたようで
それはまぁ…失礼しました
一方の私は、別に机に何を並べるでもなく
委員会の仕事で先生に呼ばれた友達を待っていた
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作者名：たろ | 作成日時：2018年8月19日 23時
