５話 ページ8
【Aside】
暫く、ベッドに腰掛けてボーとしていた。
『…今日も書こう……。』
私は近くの引き出しに目を向ける。
それに近づいて、首から鍵のネックレスを外し、鍵付きの引き出しに差し込んで開ける。
一見何もないけど、その引き出しは二重構造になっていて、それを引き出せば中にある日記帳を取り出す事ができる。
今日は…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エーミールと話をした
α国との問題は少なからず悪い方向へと進んでいるように感じる
恐らく、お父様の計画が実行に移される日もそう遠い日ではない
あの方は、今日も私を気に入らないとでも言いたげに見てくる
あまりに嫌われすぎては面倒な為、今後も行動を様子見をしつつ考えるべき
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…パタン……
この城に来て、毎日書いている日記。
内容的には報告書に書くようなものだけどそれで良い。
こうして振り返ることで、自分がなにをすべきか、どんな情報を得たか忘れる事なくいられる。
まぁ、特に私が忘れるような事はないと思うけど、万が一に備えて。
日々のわずかな情報でも、繋げれば大きな情報となる事もある。
私は書き終えた日記帳を戻して、引き出しを閉め、鍵をしてネックレスをつける。
『婚約者…ね……。』
私自身、結婚にも興味がなければその後の人生にも何の期待も夢もない。
普通なら夢を抱くのだろうが、そうしたところでお父様がいる限り私に自由や選択肢などはない。
あるのは身にしみた女性として必要な家庭的スキルに幅広い知識。
＿不快を与えないよう、笑顔を絶やさないように振る舞うこと＿
だから笑顔は止めてはいけない。
今日も戻ってこないであろう彼に向ける笑顔は止めてはいけなのだ。
ネックレスは外さず、そのままベッドに身を横たわせる。
この広い部屋には、机、イス、テーブル、そして片方は少なくとも私がこの城に来て使われる事がないシングルベッドが２つ並ぶ。
聞くと、ここは元々トントンさん1人の部屋で2人部屋になったのは私が来てかららしい。
建前上仕方ないのだろう。
又、自分の領域が奪われるのが嫌なのか少しの抵抗のようにベットは分けられている。
こんな部屋で1人いるのも時間の無駄。
その為、せっかく許されているのだからと城内を歩き、適当な幹部から少しずつ情報を手に入れるのだ。
大体暇な幹部が私の相手となってくれる。
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向日葵(プロフ) - すみれいんさん» 同じ文でも、何度か読むとやはり違見解が出来て、話が広がりますよね！更新の方は遅れていて本当にすみません！m(_ _)m (2020年1月11日 14時) (
レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 今更新されているところまで読んでからここに戻って1から見るとまた見方が変わっていいですよね。こう…捉え方が変わってきます！！ (2020年1月6日 15時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - きのこ(em推し)さん» 返信遅れてすみません！m(_ _)m面白いと言っていただけてとても嬉しいです！応援もありがとうございます！♪( ´▽｀) (2019年10月6日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - 面白かったです。応援してます。続編行ってきますｗ (2019年10月3日 11時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - hasuki-さん» お祝い有難うございますっ！！とても嬉しいです！♪( ´▽｀)夏休みに入ったので、おそらくペースがもっとあがる“かも”しれません！（あくまで“かも”です(･･;)） (2019年7月20日 13時) (レス) id: 6b871adc31 (このIDを非表示/違反報告)
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