青い月_僕の願いをその光に変えて...part2 (ページ5)

今日:2 hit、昨日:14 hit、合計:29,618 hit

54 . 出会いは必然ページ5

慧side

ええと…俺、今病院にいます。

バイト休みでよかった…って！そうじゃなくて。

そりゃあ、光先生にあんな顔で頼まれちゃ、断れる人はいないと思う。

それで、あれよあれよと物事は進み

薮「伊野尾くん…で合ってるよね。初めまして。担当の薮です。」

光から聞いた！と

俺の名前を呼ぶ笑顔…ふにゃふにゃしてる。

まるで、小さい子の相手をしているような…やわらかい声と表情

薮「へぇ…光がねえ。珍しい。」

そんな薮先生に、例のごとく紙とペンを使ってここまでの経緯を説明すると

どうやら光先生は、自分のことを人に話すような性格じゃなかったらしく。俺に驚いた表情を見せた。

それから、今後のために必要だという検査と、カウンセリングで色々聞かれ、心理テストなんかもやって。

これから毎週、通院して治療をする
とのことだった。

後々考えてみると、あの光先生の思いつきも、そもそも薮先生の話になったのも。

全て偶然を装った必然で。

多分、光先生は、最初からこうなるって分かっていたんじゃないかと思う。