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7日目 (2) ページ14

病院についた



月「A入るよ」


「おはよ、蛍」


Aはやつれているワケでもなければ、衰弱しているワケでもない



いつも通りだ



少し安心しつつAと何時ものように話をしていた








異変が起きたのは2時間後



桃色の花びらがどこからか降ってきた




一枚、また一枚と…







そして5分後、



その花びらはA自身から降って来ている事に気がついた



話しているうちに


いつの間にか足は無くなっていて



腰が花びらとなり舞っている






僕はAが居なくなる事が怖くて、


Aの手を握りしめて居た



Aは綺麗な笑顔で言った





「蛍……私は蛍に会えて幸せだったよ…、そんな悲しそうな顔しないで…?」



月「…ッ……A……」



必死で作り笑いを浮かべた


歪んで居たかもしれない







心臓がギュッと握られたように苦しかった


"いかないで"



そう言いそうになった時


Aから唇を重ね合わせてきた






次の瞬間強い風がふいた







僕の手の中には桃色の花びらが残り、




唇に触れて居た感触はなくなり






目の前に居たAの姿はなくなっていた




頬に暖かい何かが伝って行くのが分かる





あぁ……僕は泣いているのか…


月「…ぁ……A……ぅっ…ッ…」



目の前が歪んでいる



溢れ出す涙が止まらない




覚悟はしていたけれど、



やはり辛い


苦しい


もっと一緒に居たかった







A…

戻ってきてよ…



そしていつもみたいに笑って見せてよ…









僕は1時間くらいその場に居た




1時間後にAの父親がきて


小瓶に花びらを詰めて僕に渡してきた




父「此れをAだと思って持って帰りなさい。

Aは君の事を気に入って居たからね」


父親は顔を顰めて言った




父「娘の事を忘れないでいてやってくれ…」


月「…そんなの当たり前じゃないですか」



すると父親は僕に手紙を押し付けて言った



父「Aからの手紙だ…家に帰ってじっくり読むといい」



月「…!…有難う、御座います…」



僕は会釈して帰った

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飛夕 - 知らないうちに涙が出てきたという(泣) (2016年6月2日 18時) (レス) id: fb58626904 (このIDを非表示/違反報告)
蔓珠沙華-ヒガンバナ-(プロフ) - ルンルンさん» おお!良かったです(。・ω・。) (2016年1月9日 13時) (レス) id: 1112488d3c (このIDを非表示/違反報告)
ルンルン(プロフ) - めっちゃ泣けました!! (2016年1月1日 1時) (レス) id: 21e0a3bf61 (このIDを非表示/違反報告)
蔓珠沙華-ヒガンバナ-(プロフ) - (雪) 『Free!』 凛 病 なう〜 さん» 誤字教えてくださり有難う御座います!!修正しときます! (2015年12月26日 20時) (レス) id: 1112488d3c (このIDを非表示/違反報告)
(雪) 『Free!』 凛 病 なう〜 - 2日目の「僕自信」じゃなくて『僕自身』じゃないですか?間違っていたら、すみません! (2015年12月24日 15時) (レス) id: 72630538da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蔓珠沙華-ヒガンバナ- | 作成日時:2015年12月11日 21時

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