鬼さん三十九人 ページ41
[攻撃ィ?そいつは悪ぃな俺にはクナイがのんびり散歩してんのかと思ったよ。]
何か銀時達が話してる隙に気配を消し路地へ隠れ屋根に上がる…月詠のお嬢は気が付いているようだがな。
話は進み月詠のお嬢が三人を始末したと言い部下を下げた所を見計らい屋根から降りる。
[ありがとよ……月詠のお嬢…銀時起きろ。]
[早く起きなんし…でないと今度は本物のクナイを叩き込むぞ。]
そう言うと銀時達は起き上がる。
[あれ?生きてる。]
それから月詠のお嬢は秘密の通路へと案内してくれた。
[門は見張りが居る、ここを通って行くが良いわ…一日半は掛かるがいずれ外へ出られる筈じゃ……さっさとここから逃げろ、次来たら本当に殺す。]
[部下共を引かせオイラ達を逃がす為に芝居を打ったのか?百華の頭のアンタが…。]
[わっちは吉原の番人…吉原で騒ぎを起こす奴は消す……それだけでありんす。]
[悪いが消えることも無いしアンタらに消される覚えもない!オイラは日輪に日輪太夫に会いに来ただけだ!]
[……だったら尚更帰るがいいわっちにお主らを逃がせと頼んだのは誰でも無いその日輪じゃ。]
日輪姐さんが逃がせと、何か関係があるのか…。
[母ちゃんがオイラの事を知ってるのか!?オイラがここに居る事を!]
[吉原の楼主鳳仙は主と日輪が接触するの恐れいなんし…ここに居れば主の命は無い。]
[何で!?子供とマミーが会うのを邪魔立てされる義理はないネ!]
[何か理由があるんだろ……夜王鳳仙と日輪姐さんが関わってる……だから晴太を殺したい…日輪姐さんの息子である晴太を。]
鳳仙は日輪姐さんにご執心って所か?
[あぁ、日輪が吉原から逃げるかもしれんからじゃ…八年前……赤ん坊の主をつれて逃げた時のように。]
[オイラを連れて……。]
日輪姐さんは逃げていたんだな……晴太を連れて、だから闇から救った…か。
[二十年前…侍と天人の戦いによって吉原は一度地上から姿を消した…その利に目をつけた天人達が幕府に取り入り地中深く復活させたのが此処……吉原桃源郷…中央暗部の関わりがある故幕府にも黙殺される超法規的空間自然公に出来ぬ祭り事の臂を語る場所として利用される事も多い……つまり、悪政を育む温床となっておる…花魁ともなれば国を左右しかねない情報の一つや二つ知りうる…故に遊女達は一度入ったら最後二度とお天道様を拝むことは無い…方々から売り飛ばされて来た女達は商品として扱われ地下に繋がれ、使い物にならなくなる迄酷使される……。]
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作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時