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鬼さん三十三人 ページ35

晋助に行かない訳を言うと一瞬少し悲しそうな目をしたのと鉄紺になったのを俺は見逃さなかった。

ガシガシと晋助の頭を撫で笑う。

[いつでも帰って来い…俺はもう何処にも行かねぇよ、晋助達の帰る場所に居る。]

そう言うと撫子色に変わる…良かった、嬉しい時の色だ。

[約束だ、もう何処にも行くな。]

[あぁ、分かったよ。]

色々話し時間も時間なので晋助に別れを告げ帰る。

[じゃあ晋助…“またな”。]

[フッ……あぁ、“また”。]

万事屋に帰ると銀時と松陽さんに怒られた…なつかしいな。

[遅いですよ、何時だと思ってるんです。]

[遅せーよ…何してたんだよ兄貴。]

[晋助に会ったから話してた。]

[高杉ィ?高杉に会ったのに何で兄貴から血の臭いがすんだよ。]

[服にも着いているようですし…何があったんですかA。]

あちゃ…この二人は血の匂いに敏感なの忘れてた、松陽さんに限ってはよく分かったな俺服黒なんだけど。

[えっと…人斬りに出会ってしまいまして……晋助に助けられたとか晋助と同時に斬ったって言うか…ア、ソウデスネ戦闘になりました。]

二人からの早く話せよオーラに負け手短に話すと溜め息を疲れた。

[まぁ、良いです……A帰りましょう、仕事があるので私もAも。]

[あぁ、そうですね…じゃあ銀時また明後日来るから宜しくな……おやすみ。]

[では銀時…おやすみなさい。]

[おー、おやすみ…気を付けて帰れよ。]

松陽さんと帰り道を歩く……静かでなんか落ち着かねぇや。

[A、Aは家何処に住んでるんです?]

[あー……彼処の森の中です。]

神社の傍の森の入口を指差す。

[彼処って……確か死神様が出る所じゃないですか?]

俺の動きがピシッと止まる。

そうだよ……松陽さんは俺が死神様だって言ったらどう言う反応するんだ?聞いて来たって事は朧兄さんから何も聞いてないって事だよな?

[A?どうしたんです…銀時と同じで怖いの駄目でしたっけ?]

[そういう訳じゃないです……その死神様俺なんですよね…じゃお休みなさい松陽さん。]

ただその一言だけ呟き松陽さんとも別れ家に帰る。

家は俺から周りに花があって分かりやすいと聞いてないと見つけられない、だから知らない奴には見つからない。

その日はお風呂に入ってすぐに寝た。

次の日あんな事になるとも知らずに……。

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作者名:shell | 作成日時:2019年3月19日 18時

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