お知り合いsecond【実/況/者】 (ページ5)

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フ「かなり遅れました！！！すんませんでしたっ！！！！」

バンッとドアを開け勢いよく頭を下げる。

ヒ「フジおはよう」

頭上からヒラの優しい挨拶…と思えばすぐに

こ「おい！！フジお前２時間も遅刻だぞ！！」

こーすけのお怒り

フ「ほんと申し訳ない！」

「ったく…」と少しムッとした顔でこーすけはソファーに座った。
こーすけに続くように俺も荷物を置きソファーに座った。

ふぅと一息つき、目の前で撮影準備をしているキヨに声をかけた。

フ「なぁキヨ」

キ「あ？」

フ「さっき駅でAちゃんに会ったよ」

俺の言葉にキヨがすぐに振り向いた
が、すぐに視線を戻す。

あれ、意外と反応が薄い。

すると隣に居たこーすけに肘でつつかれた。

フ「ん？」

こ「察しろよ」

フ「あ、」

そうだった…Aちゃんにフラれてたんだっけ…

フ「キヨ、すまん」

キ「謝んじゃねぇ」

気を使ってやれなくて謝るとキヨに怒られた。

キ「んじゃあ撮るか」

準備が終わったのかキヨがそう呟いた。
その言葉と同時にヒラもソファーに座り、準備万端。

カメラを起動させて俺達は動画を録った。

＊＊＊

撮影が終わり各々やることをやっていた時、ふとケータイが震えた。

何かと思い画面を見るとAちゃんの名前。

俺は急いで皆のいる部屋を出て通話ボタンを押す。

フ「もしもしAちゃん？どしたの？」

貴「フジ…いきなりなんだけど梨貰って！」

フ「ふぇ？」

いきなりすぎて情けない声が出た。

貴「友達から梨たくさんもらっちゃって…食べきれないから貰ってほしい！ちょうど最俺ハウスの近くに来てるんだけど…」

フ「あぁ分かった…！今から行くね！」

「ありがとう」と言って電話が切られ俺は皆のいる部屋に戻った。

フ「なぁキヨ」

俺は動画編集をしているキヨに声をかける。

キ「ん？」

視線を動かさずに俺に耳を傾ける。

フ「今Aちゃんが近くまで来てるから迎えに行ってきて」

キ「は？」

俺の言葉に驚きこちらを見る。

フ「梨貰ってほしいんだって」

キ「なんで俺なの」

フ「会いたいでしょ？」

キ「……。」

怪訝な顔をするキヨ
しかし静かに立ち上がると玄関に向かった。

ヒ「いってらっしゃい」

キ「ん」

ヒラがニコニコとキヨに声をかける。

やっぱりあいつ会いたかったんだな～

俺もニッコリと笑いヒラと一緒にキヨを見送った。