私たちの関係って…【nnw】 (ページ38)

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今日は恭平くんと向き合う。

そう決めたんだから

出ないでおこう

そう思って拒否の方にスライドさせようとしたら

恭平「………出てええで？
大吾くんやろ？」

恭平くんがその手を止めて言ってきた。

「で、でも…
この前も電話に出て帰っちゃったから…」

恭平「そんなん気にせんでええよ。
もしかしたら急用かもやろ？」

「…………分かった。
ごめんね。」

そう言って電話に出た

『……もしもし？』

大吾『…あ、もしもし？』

『どうしたの？』

大吾『あ、いや。そんな大したことやないんやけど……
その、久しぶりに会えへんかな思って…』

今日は恭平くんといるって決めたのに…

『あ、いや、その………あ！』

どう断ろうか困っていると、急にスマホを恭平くんが取り上げた。

恭平『あ、大吾くん？』

恭平くんは机にスマホを置き、スピーカーにして話し出した。

大吾『え？恭平？』

恭平『そうっす』

大吾『何で恭平がおるん？』

大ちゃんはかなり驚いている

恭平『あ、今日のリハの後、一緒にライブの練習して、今一緒に飲んでるんすよ』

大吾『あ、そうなん？』

恭平『はい。
なんで、今日はちょっとAは渡せないっす』

恭平くんが私が困っていたのを察して断ってくれた。

大吾『…え』

恭平『なんか急用やったんすか？』

大吾『あ、いや、そんなんやないで。』

なんだ…

大ちゃんにとって私と会うことはそんなこと程度だったんだ…

私たちって所詮そんなもんか…

そう思っていると

恭平「大吾くん、

俺、Aのこと本気なんで。

電話で誘うとかそんな姑息なことしてたら奪いますから。」

そう言って一方的に恭平くんが電話を切った。

こんなにも口にだして好きと言ってくれる恭平くんにまたしてもドキッとした。

「………きょ、恭平くん？

断ってくれてありがとう。」

そう言うと

恭平「……いつもこうやって電話かかってくるん？
この前もかかってきてたけど…」

恭平くんが少し俯きながら言ってきた。

ここまで言われると逃れられない

「…え？あ、いや、うん。」

恭平「………そうなんや。
俺、てっきり仲悪くなってるやと思ってたんやけど、陰で仲良うしとんやな。
なんや、負けた気分やわ…」

恭平くんの顔を見ると下を見ながら落ち込んでいた。