35 ページ36
藤原side
3人でご飯を食べ始めて少し経った頃
丈「…なぁ、大吾」
大吾「…ん〜？」
丈「今日、お前が楽屋入ってくる前に話してたことなんやけど…」
大吾「あぁ、Aのメイクがどうとかってやつ？」
丈「あれな、嘘やねん」
和也「ちょ、丈くん！」
大橋が止めてくる。
でも、これは大吾とAのためやねん。
大吾「……え？」
大吾は食べていた箸を止めた
丈「大吾も気づいとったやろ？
恭平がAのこと好きなことも。
昨日Aに誘いよったご飯の目的も。」
そう言うと、大吾は少し目線を下げながら言った
大吾「…………うん、分かっとるよ」
丈「今日大吾が来る前、その話をAから聞きよった。
恭平告白したらしいで。
ほんで、恭平、Aのこと諦めてないって言っとったで」
和也「大ちゃん、恭平はまだ返事もらってないらしいけど…
このままでええん？
大ちゃんもAのこと好きやないん？」
俺らがそう言うと
大吾「………………そんなん、
好きで好きでたまらんよ。
でも、俺らはアイドルやねん。
ファンが第1やろ。
Aと付き合いたいよ？
でも、付き合ってファンにバレたら？
Aばっかりが批判されるんはこれ以上見たない」
そう言う大吾は今にも泣きそうな顔をしていた
大吾はファンのこともAのことも考えてたんやな……
丈「……大吾
俺もな、最初はグループ内で恋愛はあかんって思っとったよ。
確かに大吾の言う通りやと思う。
でも、お前はそれで幸せなん？」
和也「そうやで、大ちゃん。
ファンを想う気持ちも大事やけど、
ほんとに今のままでAも大ちゃんも幸せなん？」
そう聞いても大吾は何も答えんかった
丈「最後に選ぶんはAかもしれん。
でも、恭平も大吾もAも幸せな道を選ぶんやで？
俺らは応援しとるから」
そう言うと大吾は「うん」と言った。
和也「ま、ご飯食べよ！
冷めてまうで〜」
それからは他愛もない話をした
この時、Aと大吾がどんな関係やったんか知っとけば
もっと違う言葉が掛けられとったんに…
そう後悔する日が来るとはこの時の俺は知らなかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 177人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽんす | 作成日時：2024年2月21日 11時
