やりますか ページ17
｢はいA、これ約束のもの。好きに使っていいから｣
｢……っ！！ありがとうございます！｣
監督さんに言われた通りソファーに座り楽な体制を取っていると、至さんが約束してた通りサブのサブであるスマホを俺に貸してくれる。
俺の生命線ナンバー3とも言えるスマホ。しかも俺が前の世界で使ってた機種と同種！これを俺が買い換えるまで貸してくれるとか至さん神か……！？
因みにナンバー3の内訳は一位命、二位財布、三位スマホです。これがあれば俺は生きていける自信がある。
……あれ！？俺既に一位無くない！？まぁいいや。
｢俺の命より大切にさせていただきます！｣
｢命より！？｣
｢んな大げさな……｣
｢はは、当然｣
｢｢当然！？｣｣
俺達二人の会話に驚きの声をあげる咲也と綴。
綴に関しては冗談だと思っていたらしいけど、至さんの歪みない笑顔に思わず咲也と声を荒らげる。
だってスマホゲーを愛する人間が最も手離したくないもの第一位を至さんは俺に貸してくれるんだよ？
｢これを壊すってことは俺も死ぬのと同義なんだ……っ｣
既に死んじゃってるんだけどね……二度目は流石にきっつい。
｢A、イサギヨクハラキリネ！｣
なんでそんな物騒な言葉ばっか知ってんだよ。
｢それにしても、至さんとAさんて仲良いですよね！二人はお友達なんですか？｣
｢あ、それ俺も気になってました。なんか距離近いっていうか｣
咲也と綴(真澄は半分寝てる)に尋ねられ、俺は首を傾げる。
｢いや、数時間前に会ったばかりだけど｣
｢三時間前くらい？｣
｢ええ！？それでそんなに！？｣
｢男のフュージョンネ！｣
｢それ多分友情……｣
｢ぶはっ｣
シトロンの言葉を綴が訂正し、見事にそのまま捉えた俺は至さんのフュージョンポーズを想像し盛大に吹き出した。
あんまり笑うとスマホ没収されかねないから気をつけねば。
｢ごめんお茶で悪いんだけどーーーってなんか賑やかだね？｣
｢お茶にしましょう〜！｣
それから監督さんと支配人が戻り、全員が改めて自己紹介を進めていく。
と言っても俺はみんなの事を(一方的に)知っている為、あまり新しい情報は得られなかった。
言ってもシトロンが俺より一つ年上だった事くらい。
咲也から順番で自分について話し、ようやく俺の番が回ってくる。
ここに住むにあたり、服がないだの何だのを納得してもらうには、やはりそれなりに俺も話す必要があるだろう。
(こうなったらやるしかない)
俺は賭けに出た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1414人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
祐(プロフ) - 時雨さん» お返事が大変遅くなり申し訳ございません。もしよろしければどの話か教えて頂いてもよろしいでしょうか？分かり次第すぐに編集しようと思います┏○ﾍﾟｺ (2018年10月3日 14時) (
レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 役不足っていうのは自分には役目が軽過ぎで満足できないなんて言うときに使う言葉ですよ (2018年9月10日 14時) (レス) id: cf954cb7db (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 漣凪さん» ありがとうございます！今は面白いの一言が続ける気力になっております。むしろ妄想して貰えるなんて嬉しさで爆ぜそうです。頑張ります！ (2018年3月3日 12時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
漣凪(プロフ) - とても面白かったです！ついつい自身でこの先の展開を妄想してしまいます(←変人)。更新頑張ってください (2018年3月3日 1時) (レス) id: 87e449a00b (このIDを非表示/違反報告)
Syu(プロフ) - 茜さん» ありがとうございます！文字数制限に毎度ひいひい言っておりますが頑張ります (2018年2月25日 21時) (レス) id: 71340f3351 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：祐 | 作成日時：2018年2月23日 1時
