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「そろそろ帰る?」
『ん、せやね』
ふたりで来た時と同じように手を繋いで
駅まで歩く。
風がよく当たって気持ちが良かった。
こうしてふたりでゆっくり帰っても
また明日からは窮屈な学校が始まる。
考えただけでも息が詰まりそうになる。
『気楽にいこうや、辛いけど、俺がおるやん』
すばるはわたしの心を読んだのか
そう言ってくれた。
その言葉を聞いてもやっぱり心の憂鬱さは変わらなかったけど
それでも、少しだけ
頑張ろうかな、なんて思えた。
すばるには凄い影響力がある。
きっとわたし、この人について行けば
なんでも出来るんじゃないかな、って
そんなこと思っちゃうくらい。
でも、すばるも必死なんだよ。
すばるも無意識にこんなこと言ってる訳じゃない。
すばるも必死に、ただただ必死に
強くあろうと
生きていこうと
そう思ってるからこそ言える言葉なの。
きっと、さっきわたしに言ってくれた言葉は
半分自分に向けての言葉だったりもするんだろう。
きっと、そうなんだ。
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作者名:ふぅりん | 作成日時:2018年11月28日 21時