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そんな事を云えど、狂った期間なんてほんの少しだった訳で。
僕は随分引っ込み事案な、落ち着きある様な変な方向で落ち着いてきた。
といっても、それは彼奴が僕を気遣ってくれてたからなんだろう。と今は思える。
それに加え、時期は中学二年の後半。僕は受験と云うものに焦り始め、何時もの習慣だった公園にも行く機会が少なくなっていた。
『死にたい』そう考えてた少し前の自分が下らないと迄考え、公園に行ったとしても勉強の話題しかしなくなっていた。
「ねぇ」
「ん?」
「最近機嫌悪いね。如何した?」
「マジ?そう見える?」
「見える」
徹夜で勉強を続けていた分、随分とやつれていた様だった。
「まぁ、僕は君と違って馬鹿だし、ほら、来年受験じゃん?急がないと…」
「へぇ、何処受けようと思ってるの?」
「総合得点700あれば受かれるところ」
「で、今の総合得点は?」
「……500後半」
「そう、頑張れ」
悔しい事だが彼奴は確かに頭が良い。
なんというか、授業を聞いていれば簡単に点が取れるという輩だ。
凄い。心から本当にそう思った反面、何故かわからない苛つきの炎が僕の中にはあった。
そうして三学期は学校で話す事はあっても公園に行くことは一切無くなった。
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作者名:海が見たい | 作成日時:2017年5月7日 21時