イレギュラー (ページ45)

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七章紅蓮と冷血⑤ ページ45

一方怜樹たちの戦闘は続いていた。怜樹はイルに向けて、銃を撃っているがすべてイルの剣によって弾かれてしまう。

「お前なかなかやるな……」

「あまりヒガンを舐めない方がいいぞ？こう見えて暗殺集団だぞ。こんなの朝飯前だ」

「……そうかよ」

怜樹は拳銃をマシンガンに変え、イルに向けて連射した。だがそれもすべて弾かれてしまう。

「お前の実力はそんなものなのか？あまりにもつまらないぞ？」

イルは余裕な表情でそう言った。

「くそ……!!まだまだ……!!」

怜樹はまた連射を続けた。イルは怜樹の連射を何度も交わし続けた。

「その銃無限じゃないだろう？そろそろ弾切れになるんじゃないか？」

「っ!!」

イルの言った通り、怜樹が持っていた銃は弾切れになっていた。怜樹が動揺している隙にイルは怜樹の背後に回った。

「なっ……しまった……!!」

「隙ありだな」

イルは剣で怜樹の腹部を斬りつけた。怜樹は鋭い痛みでその場から倒れてしまった。斬りつけれられた腹部からは赤黒い血が滲み出ていた。

「……ぅ」

「お前とはもう少し戦いたかったが、どうやらここまでのようだったな。もう一回修行をやり直したらどうだ？」

怜樹の意識はイルのその言葉を聞いてから、途切れてしまった。

ー宝条旅館周辺
もみじとメアリーの戦闘は後半戦に続いていた。メアリーは持ち前の二丁拳銃で攻撃をするが、もみじは華麗なステップで交わしていた。そしてもみじは能力の炎で作ったナイフメアリーに向けて投擲した。

「クソっ!!うざいんだよ!!そのナイフ!!」

メアリーは炎のナイフを銃を撃ち抜き、相殺した。

「君なかなかやるやん～ならこの量ならどうや？」

もみじはそう言うと、数十本の炎のナイフを生成し一気に投擲した。

「はぁっ?!そんなのありかよ!!」

メアリーは銃で炎のナイフを撃ち抜くが、数本撃ち逃してしまいメアリーの腕と足に掠ってしまった。

「痛っ!!しかも熱いし!!」

「それ炎でできたナイフやからな～そりゃ熱いよね～」

「こいつ……!!絶対にぶっ殺す!!」

「感情だけでは勝つことはできへんで～？もう少し冷静にならんとあかんよ～？」

「っ!!う、うるさい!!こうなったらあたしの力お前に見せてやる!!」

メアリーはそう言うと、目を閉じ意識を集中させた。目を開けると、メアリーの瞳の色が水色に変化した。

「あたしがこの目になったら、もうお前は無事では済まされない!!あたしの力思い知るがいい!!」

次回に続く