イレギュラー (ページ42)

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七章紅蓮と冷血② ページ42

ー宝条旅館周辺
「なんとか片付けましたね……」

「そうやな……でもおかしいなぁ……」

もみじ先輩は何か訝しげな表情をしていた。

「なにがですか？」

「まがれの数が少なすぎる気がするねん……普段ならもっとおるはずなのに……」

「きっと僕らが強くなったからですよ！だから、ぱぱっと倒せたんですよ！」

「……そうなんかな～」

「おいおいお前ら～ちょっと油断しすぎじゃないのか？」

後ろから女性の声が聞こえ、振り返った瞬間僕に向けて銃弾が撃たれたが、僕は撃たれる寸前に避けることができた。

(あ、危なかった……避けれてなかったら、僕死んでた……)

「……チッ。避けられたか。あのガキなかなかやるじゃん」

旅館の屋根から地上に降りてきた女性はにんまりと笑った。

「お見事お見事～まさかあたしの不意打ちに引っかからないなんてね～」

「……君もしかしてヒガンの人？」

「お！正解～っていうかもうバレちゃったか～オレンジ髪のお前勘がいいことで」

「……名前はもみじや」

「へぇもみじね～あたしも自己紹介しないとね。あたしは紅蓮のメアリー。ヒガンのメンバーさ。今日はお前らをぶっ潰すためにここに来た。よろしくな」

メアリーはそう言うと手に持っていた二丁の拳銃を構えた。

「僕らを潰す前に少し質問があるんやけどええかな？」

「……いいよ。今日あたしは機嫌がいいんだ。答えてやるよ。ただし質問は一つだけだ」

「おおきに。……君は誰の命令でここに来たの？」

「……あたしらヒガンのボスだ。あたしらはボスの命令で動いてる。それじゃこれで質問はおしまいってことで……覚悟しな。異能力者ども」

メアリーはそう言うと二丁の拳銃を連射してきた。僕らはなんとか銃撃を避けることができた。

「もっともっと撃つぞ!!オラァ!!」

メアリーはバンバンと銃を撃ちまくっている。戦い方がまるでめちゃくちゃだ。僕らは銃弾を避けるために物陰に隠れた。僕ともみじ先輩、紫音先輩とあねちゃんで別れてしまった。

「なかなか攻撃できへんなぁ……ここは僕の能力を使うしかないか……あねちゃん！聞こえとる?!」

「あ、はい！聞こえています！」

「君にお願いがあるんや！僕が合図したら、光を出して!!わかった!?」

「はい！わかりました！」

「それと紫音ちゃんとA君は光を出した瞬間、あの子に攻撃して！ただし殺さない程度でお願い!!」

「わ、わかりました!!」

「承知しました!!」

「よし……なら作戦決行や!!」

次回に続く