イレギュラー (ページ30)

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五章憧れの刃④ ページ30

ー翌日神祇本部
「わぁ……すごいところ……先輩こんなところに所属しているんですか？」

「ま、まあね……早く入ろうか。あまり長居するとよくないから」

「あ、わかりました……」

泰斗はポケットからカードを取り出し、専用の機械にかざした。すると、大きな扉が開いた。

「じゃ、行こうか」

「はい……!!」

ー神祇本部指揮官室

「失礼します」

泰斗が指揮官室のドアをノックし、中に入るとそこには弥生の姿があった。

「おっ。来たね～その子が例の？」

「はい。そうです」

「あの……初めまして！私は……」

「佐々木未果ちゃんでしょ？君のことなら、泰斗君から聞いてるよ。特殊な能力に悩んでるんだって？」

「はい……」

「千里眼の能力なんて珍しいね～今の世代の子は面白い能力を持っているから、興味深いんだよね！」

「え、えへへ……」

「ごめんね。この人お偉い人なんだけど、ちょっと変人なんだよね」

「ちょっと!!泰斗君!!変人とは失礼だなぁ!!能力は色んな種類があって、魅力があるんだよ!!」

「わかりましたよ。早く説明してあげてくださいよ。佐々木ちゃんが戸惑ってるじゃないですか」

「あ、そうだったね。ごめんね。これは私の悪い癖でね……それでは、例の件について説明しようか。能力の制御をすることは可能だ。能力を完全に消すこともできるよ」

「ほ、本当ですか!?」

「まあね。でも私は君に異能力者になってもらいたいと思っている」

「い、異能力者？」

「君のような特殊な能力を持っている人のことだよ。異能力者だけがまがれという化け物を倒せるんだ」

「ってことは先輩はその異能力者なんですか？」

「まぁ……そうだね」

「君のような特殊な能力を持っている人間は数少ないんだ。それにここ最近まがれの数も増えてきている。各地からプロの異能力者を派遣しているんだが、それでもまだ人手が足りないんだ」

「私が知らない間にそんなことが……」

「このことは世間には公表していないんだ。公表してしまえば、人々が混乱してしまうと予想したんだ。無理にとは言わない。佐々木未果ちゃん。どうか異能力者として私たちと共に戦ってくれないか？」

ー同時刻神羅町上空
神羅町の上空に紫色の短髪で緑色の瞳をした一人の男性がいた。

「……そろそろ襲撃してみっか。場所は……神祇本部だ。頑張れよ～？異能力者ども」

次回に続く