イレギュラー (ページ15)

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三章きっかけ① ページ15

ー天宮高等学校 2年C組
ここは天宮高等学校。Aたちが通う神羅高等学校とは違う方向にある高校だ。この高校に泰斗は通っている。泰斗は休憩時間の暇つぶしにスマホをいじっていた。すると、泰斗宛に一通のメールが届いた。

(どれどれ……紫音ちゃんからか……へーあの子昨日試験合格したんだ。すごいね～)

泰斗はメールを見て感心していると、クラスメイトから声をかけられた。

「なぁ～泰斗～また女子が来ているぞ～」

「……はぁ」

廊下を見ていると、目をキラキラさせてこちらを見ている女子生徒の姿がいた。泰斗はこの天宮高等学校で五本の指に入るくらいのイケメンで有名である。毎日泰斗を見るために先輩後輩関係なくやってくるのだ。

(参ったな～俺こういうの苦手なんだけどな～)

泰斗はモテるのだが、恋愛など興味がないのだ。これまで多くの女子生徒に告白されてきたのだが、全部断ってきた。きっと今日も何人かの女子に告られるのだろう。

(仕方がない……いつも通りやるか……)

(あ～椋露木先輩かっこいいなぁ～見ているだけでキュンってなっちゃう～)

泰斗を見るためにやってきた女子生徒の一人である佐々木未果は苦笑いしながら頭をかいている泰斗を見て、キュンキュンしていた。

(はっ……!!まずい!!そういえば、この後移動教室だった……!!忘れてた!!早く移動しないと……!!)

未果は慌ててその場から立ち去ろうとすると、偶然未果の後ろを通ろうとした女子生徒とぶつかってしまった。

「あ、あなた大丈夫!?」

「痛た……だ、大丈夫です……」

未果とぶつかってしまった女子生徒の名は、紫月あね。あねは未果と同じく高校一年生である。

「よかった……ごめん!!私急いでるから！」

未果はあねにそう謝罪すると、急いで教室へと向かった。

「……あの子なんだったんだろ……早く教室に戻ろ……」

あねはそう言うと、とぼとぼと自分の教室へと戻って行った。

ー神祇本部
「……なんなんですか？弥生さん急に本部まで呼び出して」

彼女の名は霜月羽音。彼女は13歳の時から神祇に所属しているベテランである。彼女は神羅町とは別の場所でまがれ退治をしていたのだが、指揮官である弥生に呼び出されたのだ。

「おお！羽音ちゃん!!わざわざ遠くから来てくれてありがとうね～!!」

「……別にいいですけど。それで？要件はなんですか？」

「ふふ……実はねぇ……」

次回に続く