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計間の憐れみさえ覚えるようなギャグとドヤ顔に宝石ながら流石にムカついたので奴を置いてそそくさとその場を離れてきたA。食べ物、飲み物はいらないとはいえ屋台に興味があるのでブラついている。たこ焼きにお好み焼き、焼きそば…オムそばなど定番の粉モノからクレープやかき氷にりんご飴といったデザート系の屋台も多い。行列が出来ている屋台もあり目を奪われる。食料品を買ったことがないAにとって祭りの屋台は特別憧れでもあるのだ。
｢トーナメントに出る子達に差し入れでも持っていこうかな…せっかくここまで出てきたし｣
だが粉モノはお昼をとった後には少々腹にくる。今から動き回るであろう出場者には優しくない差し入れになってしまう。とはいえクレープや人形焼でももったりすると聞くし…と悩むところだ。
キラキラと光を瞬かせ他の客の視線を集めながらも当たりを見渡す。一口サイズで甘さ控えめなお菓子があると出場者だけでなくA組みんなに配れるだろう。そんな要望に叶うお菓子はどこかにないか…と視線を彷徨わす。
と、そこにAは小さな包みが並んでいる屋台を見つけた。
｢コンペイトウ…！｣
透明のビニールに包まれた色鮮やかな砂糖菓子達が背筋をぴし、と張って座っている。横には色とりどりに瓶詰められた飴も並んでいた。
少し大きめの包みをとる。色彩豊かなそれを見ていると自然と心弾むものである。個数も充分にみんなに配ることができそうだ。
｢すいません、これ下さい｣
買ったばかりのコンペイトウを手に控え室の廊下を歩く。最初の部屋は1番近い切島の部屋だ。ノックを３回して一声。
｢切島ー！予選と騎馬戦お疲れ様。｣
｢おお結輝！！ありがとな、応援に来てくれたんだろ？｣
水分補給をしていた切島はボトルを机に置いて振り返った。
向かいの席に椅子を引いて腰掛ける。
そして早速袋を開けた。
｢ん？なんだそれ？｣
｢コンペイトウだよ。見つけたA組のみんなに配って歩こうと思って。食べ物屋さんで買い物するのちょっと憧れでさ…｣
手元を覗き込む切島に包みを振ってみせる。
そのままリボンを解いてコンペイトウをつまんだ。
｢切島には赤と…白かな、紅白カラー。｣
｢おっ縁起いいな！ありがと！｣
ポリポリとコンペイトウを噛み砕く切島。おいしそうに食べるよねぇ、と終始見つめていた。
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あかや - とても面白かったです！更新待ってます〜！ (2020年12月15日 13時) (
レス) id: 51d8bbe764 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすてる - とてもよかったです(´；ω；｀) (2020年4月19日 18時) (レス) id: d34f4e9add (このIDを非表示/違反報告)
八百(プロフ) - みんなが名前を呼んでるとこでちょっと涙出ちゃいました…更新待ってます！ (2019年3月29日 21時) (レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
音春(プロフ) - 更新頑張ってください！(受験勉強も) (2018年12月1日 17時) (レス) id: f210cca1fd (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2018年11月16日 21時) (レス) id: 5a8ebe94bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さも | 作成日時：2018年2月9日 2時
