遊真のお姉さんは黒トリガー使いでした！ ２ 【ワールドトリガー】

第７７話 ページ34

「そうだ

「相手が何を求めているか」それがわかれば交渉が
可能だ

たとえ別世界の住人でも」

「交渉・・・・・！？近界民相手に何を悠長な
・・・・・」


鬼怒田の言うことも一理ある


「排除するより利用できないかと考えてしまうんで
すよ

根が欲張りなもので」


修は少し考えると口を開いた


「目的・・・・・

『ある人物について訊いて来てほしい』

『父親の知り合いがボーダーにいる』『その知り
合いに会いに来た』

・・・・・たしかそう言っていました」

「ボーダーに知り合い・・・・・！？それに訊きた
い人物とは・・・・・

誰のことだ？」

「知り合いの名前は聞いてないんですが」


名前も知らないためどう考えても修が嘘をついているようにしか考えられない


「その「父親」と訊きたいと言っていた人物の名は
？

・・・・・いや きみの友人本人たちとその訊きた
い人物の名前だけでもいい」

「っ・・・・・」


迅が微かに顔を顰める

しかしそれに誰も気がつかなかった


「父親の名前はわかりませんが

本人たちの名前は・・・・・空閑 遊真そして空閑
優菜です

訊きたい人物の名前は五十嵐 月叶だと言っていま
した」


修が名前を出した途端に会議室の中の空気が変わる


トッ


そんな音がして林藤の煙草が口から落ちた


「・・・・・『空閑』・・・・・！？それに『五十
嵐 月叶』って・・・・・！？」


明らかに動揺している


「！！((林藤支部長・・・・・！この人が空閑と優菜
こ親父さんの・・・・・！？))」


だがそれは想像以上の事へと発展する


「『空閑』・・・・・！？」

「『空閑』と『五十嵐 月叶』・・・・・だと・・・
・・！？」

「 ((え！？))」


林藤達３人は驚きの表情をしたまま動かない

『空閑』の名を知っているのは１人だけではなかったのだ


「・・・・・((どうなってるんだ・・・・・！？空閑
と優菜の親父さんって・・・・・

それに優菜の言う『五十嵐 月叶』って

いったい何者なんだ・・・・・！？))」


会議室に静寂が訪れたのだった＿＿＿

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