天下無双の黒天使【東京卍リベンジャーズ】

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千冬の顔はもうほとんど分からない

それよりも、場地の…なにも考えていないような無の目が怖かった

怖くなって1歩後ろに下がったら一虎は私の右手を握る力をさらに強めた

まるで“逃がさねぇぞ”とでも言いたいかのように

ﾀｹﾐｯﾁ「一虎くん……何やってんすか…これ」

ｶｽﾞﾄﾗ「何って、踏み絵だよ。……はいA逃げないでね」

とうとう自分の両腕に閉じ込めやがったこいつ

そしてなぜ私の右肩に顎を置く

息が耳にかかってくすぐったいんじゃ

ﾀｹﾐｯﾁ「踏み絵？」

ｶｽﾞﾄﾗ「場地の信仰を試してんだよ…東卍から芭流覇羅(バルハラ)に宗旨替えするならそれなりの覚悟が必要だろ？」

だから耳元で喋んな、くすぐったい

それにしても、宗旨替えって……宗教かよ

………あぁ、首のない天使だったわ

そりゃ宗教っぽくなるわな


千冬の顔からは尋常じゃないほどに血が出ている

顔の大部分には血が付いていてとても痛々しい

ｶｽﾞﾄﾗ「今場地が殴ってんのは東卍の壱番隊副隊長…場地の一番の腹心だ」

ﾀｹﾐｯﾁ「壱番隊の副隊長！？」

ｶｽﾞﾄﾗ「東卍は芭流覇羅(バルハラ)の敵…神であるマイキーを裏切るなら信じる絵を踏まねぇとな」

場地は最後に重い一撃を千冬に食らわせた

もう既に千冬の意識はないだろう

先程まで聞こえていた呻き声すらも聞こえなくなった

その場には場地の荒い息遣いが響く

ﾊﾞｼﾞ「どうよ、これで認めるだろ半間クン。俺の芭流覇羅(バルハラ)入り」

場地は結んでいた髪を解きながら言う

場地の目線を辿ると、そこには修がいた

そういえば、8.3抗争のときに初代副総長だとか何とか言ってたな

すると修の左斜め前でピザポ○トを食ってるやつと顔の左側に刺青を入れたやつが口を開いた

右斜め前「すげぇなお前、そいつずっとそばにいたやつだろ？」

左斜め前「よくそこまでできるねぇ…」

ほぼ横「ﾊｧ……」

場地は訝しげにそいつらを見た

ﾊﾞｼﾞ「なんだよ…説教聞きに来たんじゃねぇぞ」

修は立ち上がってこっちを見た

少し驚いた顔をしていたが、すぐに元のニヒルな笑みに戻った

ｼｭｳ「一虎ぁ！！｣

修は一虎を呼んだ

一虎は腕の位置は変えずに顔だけを上げた

ｶｽﾞﾄﾗ「はーい」

ｼｭｳ「用意できた？…んでもってオレのに近すぎ。歯ァ折るぞ？」

相変わらず物騒だなぁ……

そしてサラッと「俺の」アピールするな、違うし

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