あなたのことが(青) ２

★蝶のように舞い、蜂のように刺す ページ13

一体何回罠にはまるってんだ。



二度あることは三度あるとは、よく言ったもんだ。ことわざってすごい。


というか、これはなんていうデジャブ？








……デジャブ？？



今回は無言で逃げようとしたけれど、あえなく捕獲され、為す術もなく、私は大人しく着席してしまうのであった。




「………嘘ついてごめんなさい」


逃げようとしたのは、嘘をついた後ろめたさと、気まずさがあるからなんだけど、このバンドマン達はちゃんとわかってくれてるのか？



「俺、別に気にしてへんから、顔上げて？」



そーっと前を見ると、ああ、今日も素敵な笑顔。


それでもやっぱり直視できなくて、目線をそらすけど。




「でももう嘘ついて避けんといて？」



今日はまだシラフだから、酔ったせいにして逃げることは、できない。

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