後ろのストーカー。 ［第2幕］[完結]

後ろ。82 ページ32

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紫耀side









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Aちゃんとお付き合いを始めたのは、




2年前だった。









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紫「あっ、鳥や〜。」









入学式当日に、少し遅刻をしてしまった平野。



でも焦ることなく、ゆっくり歩いていた。









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『あれっ....貴方も新入生？急がないと！遅刻だよ！』









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たまたま横を走りながら通ったのがAちゃんやった。




第一印象は、「大きくてまっすぐな、瞳。」









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紫「そんなに急がなくてもええって〜」




『だめでしょ！もう、早く行くよ！』









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平野たちは、正真正銘の初対面やったけど、




Aちゃんは、平野の手を引っ張って、




走っていった。









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あの時は、本当に時がゆっくりに感じた。







肩より少し長い、柔らかそうな髪の毛が、



鳥のように宙を舞う。









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彼女が振り返れば、大きな瞳と視線が重なる。









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『はぁっ.....着いた......』





紫「......あの、お名前教えてくださいっ。」





『私...？』









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「私の名前は西畑A。よろしくね。」





そう告げた彼女は、





俺が初めて恋したシンデレラ。








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