検索窓
今日:7 hit、昨日:17 hit、合計:6,344 hit

12_04 ページ15

「あなたは被害者のケア、ぼくは加害者のケア。それで話はついたはずです」

「分かってるよ。…トップジムリーダーとして、ターフの温情に敬意を。面倒事押し付けて悪いとは思ってるが、頼んだ」

「そうこなくっちゃ。じゃあ、僕も準備があるんでそろそろお暇しますよ。んー、とりあえずは新人用の作業服と備品を揃えなければ、だな。土いじり初心者だし、どれだけ泥んこになってもいいように、いっぱい買いこまんとな…」


ログアウトと同時にスマホロトムが点滅して、メッセージを受信する。普段は簡素な文字でやりとりするヤローにしては珍しい、文面は絵文字だけ。逃げる人と汗のマークの後にウールースタンプ、ウールースタンプ、ウールースタンプ、最後に本人モデルのスタンプが追っかけている。自分と違いこういった遊び機能に疎いヤローの、だいぶ頑張ったメッセージ。思わず吹き出して、燻っていた毒気が少し抜ける。ファイティングファーマーの名は伊達じゃない、いっぱしのポケモントレーナーに相応しくないと判断したなら、本人がファイティングすることも辞さないだろう。


それから間もなくポプラさんも退室して、いつも通りなのか何なのか、ダンデだけが残る。あれこれ言いたげに口を開いては閉じ、適する言葉がなかったのか小さく失笑して頭を搔く。

互いにタメイキ。会議なんかきらいだ、難しいことを難しく言い合って、そのくせあやふやな結果になることも多くて、それに比べてバトルは白黒つくから良い、なんてごねていたのはジムチャレンジ時代のガキだったオレか、アイツか。


「…文化財産の番人としてのキバナ、A君の保護観察者としてのキバナ。どちらの君にも不本意なところはあるとは思っている。だが今の我々では、これ以上の結果は出てこないのが現状だ。すまないが一旦これで収めてくれないか」

「分かってるって。議論を蒸し返したいわけじゃない。方々の立場考えりゃ、それなりの落しどころに決まったと思ってるさ」

12_05→←12_03



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
141人がお気に入り
設定タグ:キバナ , ポケモン剣盾 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aks | 作者ホームページ:http://alterego.ifdef.jp/  
作成日時:2023年3月21日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。