愛してるって言えるのは…3 (ページ34)

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臣side

レコーディングが終わってLINEを見ると、Aから「岩ちゃんとご飯行って来る！」ってメッセージが入ってた。

いつもの俺なら邪魔しに行ったけど、岩ちゃんもAとの時間が欲しいだろうから行くのはやめた。

…でも、帰りにやっぱり気になって、寮に寄って見た。

チャイムに反応はない。

まだ帰って来てないんだな、ちょっと心配になった時、エレベーターの音がして2人の声が聞こえた。

何でか、非常階段の所に咄嗟的に隠れた俺。

岩「あぶな！！！」

どうやら、転びかけたAを支えたみたいだ。

そして、聞こえて来た岩ちゃんのセリフ…。

Aは何も言わない…。

きっと岩ちゃんも伝えたかっただけで…何も求めてない。

岩「じゃあ、帰るね。ちゃんと戸締りして。臣さん心配するから帰って来たってLINEするんだよ。」

岩ちゃんは無言のままのAを置いて帰って行った。

このまま帰った方がいいのかな？

そう思ったけど…やっぱりAと話してから帰りたくて、玄関前に呆然と立っているAに声をかけた。

「…A」

びくっとして振り返るA。

どうしているの？もしかして見てた？という顔。

臣「顔が見たくなって…。」

そこまで言いかけて、Aを抱き寄せた。

あー、やっぱり不安になってんじゃん俺。

Aからする岩ちゃんの匂い。

俺の匂いに塗り替えたくてぎゅっとする。

その時、Aもぎゅっと抱きしめ返してくれた。

大丈夫だよ、って言ってくれたみたいだった。