恋、始まりました 3『染谷勇次郎』

ななじゅーきゅ！ ページ33

迫ってくるトラックに






その勢いに






押されて目をつぶると









.









耳をつんざくようなブレーキ音と共に来たのは







浮遊感と









.......勇次郎







私たちが飛んでいった先にあったのは草木で







私が下敷きになるようにして倒れこんだ








恐る恐る目を開けてみると









勇「はぁ.....はぁ.....」








荒い息をはいている勇次郎に包み込まれていた









えっと......私







助かった.....？









野次馬の騒ぐ声なんか耳に入らなくて









ただただ勇次郎の心拍数だけが私の耳に反響していた









数秒後、勇次郎は何かに弾かれたかのように離れて









勇「怪我！怪我してない！？」









私の肩を掴んで言った








貴「だ......大丈夫」








そう答えると、勇次郎は今にも泣き出しそうな顔をして私をきつく抱き締めた









勇「よかっ......」









勇次郎の声は震えていた









私の涙腺は崩壊して涙が溢れた









貴「勇次郎っ.....ごめ.....ごめんなさい...！」








勇「うん」








貴「怖がっ......怖かった....！」








勇「もう大丈夫だから」









勇次郎に抱き締められたまま私は号泣し続けた

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