【名探偵コナン】欠片を探しに

十五欠片 ページ16

『……夢？』



頬にツーっと伝う雫が冷たい
どうやら私は泣いていたようだ

変な、夢を見た
知らない男の人が…死んじゃう夢
陣平お兄ちゃんと零お兄ちゃんが泣いていた
それを見たら私まで悲しくなった
……それから

夢の内容を思い出していると
外からバタバタとうるさい音が聞こえる…頭に響く。



ゆっくり眠れないし、夢も。この音の原因も気になる
怠い身体を起こし扉から覗くように外を見ると
エレベーターホールに白い服…？を着た人たちが数人集まっていた

…誰？
あの人達、何やってるんだろう？
気になりだすとそれは止まらなくなり、好奇心で靴を履き近寄ってみることにした
私が近寄っているうちに集まっていた人たちはバラけそこから一人、
こちらに背を向け座り込んでいる男の人が見えた



「なーに怒ってんのよ
残り時間三分もあれば十分だろ？」



どうやら電話をしているらしく、私には気づいていないらしい

彼の数メートル先にある黒い箱
なんだろ、とチラッと見ると表示されている止まった数字
その周りに赤や青や黄色の切られた線が何本もあり

あと一本だけ、残っていた。



不思議に思うもあまり気にすることはなく
それよりもここで何をしているのか、
そして地べたに座りながら電話している男の人の方が気になる

…さっきからチラチラと頭に浮かんでくる夢の内容
身体を這うような悪寒に嫌な予感がしていた。

十六欠片→←十四欠片

ラッキーなキャラ

灰原哀

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す