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返す言葉もなく、立ち上がって部屋から出ようとするとすぐに呼び止められる。
「どこへ…」
「化粧を落としてくる」
「お湯を準備します」
「それくらいできる」
「いえ俺が」
「できるから」
「俺がやりますから！」
急に大きい声を出してきて、ビックリして体が動かなくなった。いや、そうじゃない。動けない。
「俺が何でもやるから…」
耳元で聞こえる低い声に背中がゾワゾワする。後ろから私を拘束する腕は緩むばかりかどんどんキツくなっていく。初めてのことに、何をどうすればいいか分からなくなってされるがまま。
「あいつじゃダメなんです」
「………」
「あいつにはお嬢様の世話なんてできない」
「……あ、あのっ…」
上ずった声はセフンの耳にしっかりと届いたのか、やっと腕がほどけた。振り返ってセフンを見上げると、思ったよりも近くにある整った顔に驚く。
「…これ、解雇処分だよ…」
「してください」
「……え？え？」
「分かってやってます」
自分のしたことを反省しない、確信犯。分かってやってますってどういうことよ。さっきから想定していない出来事が多すぎる。どうしよう、とりあえず目の前の男から距離をとらなければいけない気がする。後ずさるとガタンと背中にドアが当たった。
「な…、じゃあなんで？」
「キムジュンミョンと結婚するのは止めてください」
「…し、質問の答えになってない！」
「止めてくれますか？」
「やめるもなにも…決まってないし、てかなんなのセフン…意味わからないよずっと」
「………そうですか」
まただ、なんの感情も籠ってない返答。執事としてはそれが正しいのかもしれないけど、それだったらなんで頭を撫でたりスマホ勝手に見たり抱き締めたりとかボディーガードらしからぬ行為、解雇対象になる行為をしてくるの？本当に解雇されたいの？そんなに、私が嫌なの？
「…そんなにやめたいの？」
「……………」
「だったら、いいよ…お父さんに言っておくから」
「あいつと結婚するくらいなら俺を解雇して俺と結婚してください」
「……………え、なんて？」
なにかの聞き間違えでしょうか。あまりにも普通に言うから反応が遅くなってしまった。表情からはなにも読み取れなくて、やっぱり聞き間違いだったのかもしれない。そうだよね、解雇して結婚しろって無理があるよね。
「解雇して俺と結婚しろって」
言ってた、やっぱり言ってた。 無理なことを、キリッとして言ってた。
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こむ(プロフ) - ひなさん» 遅くなってスミマセン！コメントありがとうございますー！わーん( ；∀；)嬉しさ爆発です！！続編できるの、時間がかかるかもしれないですが…(*´ω｀*)やる気出ました！ありがとうございます！ (2018年1月21日 14時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 執事セフンたまんないです！きゅんきゅんがとまりません( ；__；)また続編よみたいです、、！ (2018年1月14日 2時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ジュンミさん» はじめまして！めっちゃ嬉しいお言葉ありがとうございます！！そんな風に思っていただけるなんて感無量です！いつかお答えできるように進展させようと思います、脳内で！ (2017年12月17日 23時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ジュンミ(プロフ) - はじめまして！すごく好きなお話です！！セフン との話長編で読みたいです！！！！！ (2017年12月11日 0時) (レス) id: 02379d08bf (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！そのお言葉をいただけることがもうスーパー嬉しいです！！ (2017年12月10日 1時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2017年11月21日 0時
