元カレ、推しでした【青】

# 39話 ページ40

こ「お前ら帰れよ！！！」



あまりにも大きい声でビクッと肩を震わせてしまう

二人もびっくりしたようで

ころんくんを無言で見つめる



こ「...今日は帰って
明日説明するから」


じ「今日する流れやったやん...」



不機嫌そうなころんくんとは裏腹に

ガッカリとしたようなジェルさん


るぅとさんも帰る気はなかったようで

驚いたような表情をしてから

何か察したような顔になった



る「ジェルくん...察してあげてくださいよ」

じ「何を察せばいいん...？」

る「ころちゃんの気持ちですよ」



2人でコソコソと話している間も

ころんくんはずっとむかむかしてるように

ずっと指をトントンとしていた



『...何怒ってるの？』



彼が怒っている理由を考えてみても

何も思いつかなくて困ってしまう


しいていうなら

私が迷惑かけたことなんだろうけど



『私が迷惑かけちゃったことかな...
それとも泣いちゃったこととか、』



そういえば私が泣いてしまった時も

ころんくんは不機嫌だった気がする



こ「別に迷惑かけてくれていいって言ってるし、それに思ってねぇし」



そんな私の考えも見当違いだったみたいで

尚更怒っている理由が分からなくなってしまう



こ「てかまず怒ってない」


『それは無理があるよ…』



どう考えたって彼の表情は不機嫌そのもの

話し方だって素っ気なくて不機嫌が滲み出ている



こ「Aには怒ってないし気にしなくていいよ」



彼はそう言ってくれているけど

今日のあったことも今までのことも全部踏まえると

私がころんくんを怒らせる要素は沢山あるわけで



『でも……』


こ「...うるさいなぁ、」



でも、と言葉を続けようとすると

それに被せるようにころんくんが言葉を発してきた



こ「嫉妬したの！！悪い？？」


『……ん？』



彼から話された言葉は

あまりにも思っていたのと違うくて


顔も、耳まで真っ赤にさせた彼を可愛らしく思ってしまう



こ「す、ストーカー野郎にAのこと傷つけられるし、」

こ「家に帰ったらなんか居るし...」

こ「A、ジェルくんに可愛い顔するから...」



" だから、嫉妬したの！！ "



そう言い終わると

ころんくんは私を抱きしめてくる


彼の心音も、私の心音も

どちらともなくドキドキとしていて

このまま熱で倒れてしまいそうだった



こ「Aはずっと僕のそばに居ればいいのに...」



付き合ってた頃にだってそんな甘い言葉言ってくれなかったのに



『ずるいよ、ころんくん』



今更言うなんて、ずるすぎる

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